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「Twitterでの応援は届きました」悲願の初タイトル、木村一基王位が明かした“勝因”

一言お祝いが言いたくて……就位式に例年にない参加者が集まる

2019/12/10

「ソフトやSNSに救われたという感じがしています」

「1局目は(解説会開始前の)2時半に終わり、やっぱりダメかと。2局目はいい内容の将棋で、時間はクリアしたものの、結果はクリアできず、またダメ。3局目に勝ててようやくホッとしたことを覚えています。その後は何も考えず、一生懸命にやってきました。気づいてみると第7局となっておりました。

 

 数年前から現状を維持することは現実的に難しくなっています。将棋ソフトを少し研究に取り入れることになり、それが結果として出たのかなあと思います。あと、今期の前夜祭で応援していただく方が大変多いということに気づきました。もちろん豊島さんのファンも多いのですが、私も多くの方から力をいただきました。応援が力になったのは確実です。ツイッターなどSNS上での応援メッセージも届いてきまして、『一度は取らせてやりたい』とか。まあ今後はどうなるかわかりませんけど」

(一同笑い)

「時代に取り残されるかもしれない年齢になりながら、ソフトやSNSに救われたという感じがしています。救われたというくらいですから、これが真の実力を伴ってかどうかは疑わしいばかりですが、来期の挑戦者が決まるまでは半年、浮かれずに精進を重ねたいと思います。本日は誠にありがとうございました」

(一同盛大な拍手)

 式典としての就位式は主役の謝辞で終わるのが通例。ここからは祝賀パーティーへと移る。

お酒好きとしても知られている木村王位

日比谷松本楼の名物といえばカレー

 乾杯のため壇上に立ったのは千本英世氏。木村王位後援会長である。乾杯の前のあいさつでやはり若手時代の木村王位について語った。

「さきほど木村王位が指導対局で緩めたという話がありましたが、我々後援会のメンバーは緩めていただいたことがありません」

佐々木勇気七段にカメラを向けると「私ですか? 女流のほうが良いでしょう」と

 乾杯のあとは自由な歓談タイム。普段会う機会のない人と話をするもよし、また記念撮影を求めるのもありだ。立食形式で多くの料理が並んでいるが、明治36年に創業された日比谷松本楼の名物はカレーである。毎年のことながら、多くの関係者が舌鼓を打っていた。

 歓談タイムでも、誰よりも注目を集めるのは当たり前だが木村王位である。多くの参加者が祝意、撮影のために列をなして並んだ。それにすべて応じるのは大変ではあるが、棋士としてもっとも幸せな時間であろう。

飯島栄治七段(右)の自宅には「百折不撓 一基」とだけ書かれている掛け軸が掛けられている。木村王位がタイトルを取ったら肩書を付け加えるという話だったが、以前の掛け軸はそれで完成品だということで、新たに木村王位が掛け軸を書いて贈るそうだ。左後ろには、木村王位の弟子・高野智史五段の姿も

 今回の王位就位式は関係者のみによるものだったが、棋戦によっては一般ファンの参加を呼び掛ける就位式もある。棋士と間近で触れあう貴重な機会だ。日本将棋連盟のホームページなどで紹介されているので、興味を覚えられたら、足を運ばれてみてはいかがだろうか。

写真=相崎修司

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