北鎌倉の古書店で働く主人公・大輔と魅力的な女店主・栞子(しおりこ)との交流を描いた大ヒット小説「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズが、ついにこの春完結した。毎回謎めいた稀覯本(きこうぼん)が登場するが、今作『栞子さんと果てない舞台』での獲物はシェイクスピア。
「今回栞子と、古書熱のあまり家を出た彼女の母親との間のわだかまりに一応の決着がつくのですが、それに相応しいスケールの大きな作品はなんだろうと考えると、海外の古書だろうと。シェイクスピアは日本でも有名ですし、実際、本によっては億の単位での取引が不思議ではないんです。日本で億の価格というと、仏典とかでしょうか(笑)」
SF名作『たんぽぽ娘』や司馬遼太郎の全集未収録作品(改題『ビジネスエリートの新論語』)等、シリーズで取上げた本の復活も数々あった。
「出してくれと願っていたわけでなく、こんな本があるんだよと自分が面白いと思う本を取上げて書いてきたので、思いがけない復刊は素直に嬉しかったですね」
「実写&アニメ 映画化決定!!」の帯は気になるところ。
「まだ詳細が決まっていないのですが、完結しましたし、シリーズのどこの部分を取上げて作るのか、自分も楽しみにしています」