2019年(1月~11月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。国際部門の第4位は、こちら!(初公開日 2019年10月4 日)。

*  *  *

 日本ラグビーの歴史が動いた。

 10月13日、世界ランク8位の日本代表がスコットランド(同9位)を28-21で下し、史上初の決勝トーナメント進出(試合後に日本は同7位に)。

ADVERTISEMENT

 では、ラグビーの母国・イギリスのメディアはこの歴史的快挙をどう報じたのだろうか。

試合後に握手を交わす田村優とスコットランドのジェイミー・リッチー。2人は試合中にもみ合うシーンもあった ©getty

◆◆◆

「日本ほど大会を盛り上げているチームはない」

 まず高級紙ガーディアン(The Guardian)から見てみよう。オンライン版で下記のような見出しで日本の戦いを速報で伝えた。

 “Japan hang on to reach Rugby World Cup last eight and send Scotland out”
「日本が“踏ん張って”8強進出。スコットランドは敗退」

 さらに記事の本文では下記のように手放しで称賛する。

「今大会のW杯を日本ほど盛り上げているチームは他にない。そしてまたしてもラグビー界に衝撃の(electrifying)結果をもたらした。ブレイブ・ブロッサムズ(Brave Blossoms = 勇敢な桜の戦士たち)は初めて決勝トーナメントに駒を進め、あの“ブライトンの奇跡”から4年が経ち、再び南アフリカと対戦することになった」

「日本のことを“上から目線で”ティア2というレッテルを貼っていた人々も今日を境にいなくなるだろう。アイルランド戦(9/28)のように、日本は時にスコットランドを圧倒し、4トライ以上の価値を見せた」

前半39分に3トライ目を決める福岡堅樹。後半2分にも追加トライを挙げた ©getty

 一方、イギリスの公共放送局BBCはオンライン版で次のような見出しでこの一戦を報じた。