味変も楽しめる「冷やし味噌」
もう1つの人気メニュー「冷やし味噌」は中太の中華麺に冷たい味噌ダレがかかって、たまご、チャーシュー、たっぷりのネギがのっている。この味噌ダレがやや辛く、中太麺との絡みがなかなかよい。お姐さん曰く、「ラー油をかけるとまた味変してうまい」とのこと。麺の量もかなり多い。
常連さんが次々と来店し、女将さんとマシンガントークを開始している。笑顔が絶えない店先である。ガンガン食べていると、社長の星川正光さんが厨房から出て来て、「柚子切りそば」を試作したので食べてみて欲しいと3袋もってきてくれた。その味もなかなかのものだった。
外のテーブルで食べていると、3代目の大旦那がみえられて、少しだけ話をすることができた。昭和30年代頃、一帯は梨畑と田んぼが永遠に続くような光景だったそうだ。水がよくて、近隣の稲城市などにも製麺所があったが、今はほとんどなくなってしまったという。
女将さんと社長に挨拶し、「星川製麺 彩」を後にした。
秋の味覚と麺散歩
中野島へ戻る途中、田村果樹園で梨の幸水とブルーベリーを買って帰路についた。
9月一杯は梨の露地売りも盛んだそうで、地物の野菜なども購入できる。中野島にはよき時代の川崎が残っている。秋の味覚と麺散歩もなかなかよい。
写真=坂崎仁紀
INFORMATION
星川製麺 彩
神奈川県川崎市多摩区菅馬場1丁目12-16
営業時間 月~土 11:30~14:00
定休日 日・祝
https://twitter.com/kazu0226ko
(定休日などはこちらで確認してくださいとのこと)
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