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なぜ新宿駅の「箱根そば」では1日2000杯も売れるのか? 人気の秘密を直撃してみた

2019/06/25

「箱根そば」といえば、小田急線の名わき役的存在の人気の駅そば店である。自分も昭和の終わり頃、下北沢駅改札ヨコにあった「箱根そば」で「かき揚げそば」を食べて感動した記憶がある。それ以来、小田急線を乗り降りすれば必ず暖簾をくぐってしまうわけである。

「箱根そば」を経営する会社は(株)小田急レストランシステムである。今回は代々木にあるこちらの会社に訪問して、箱根そばのおもしろ情報や人気の秘密をじっくりと聞いてみることにした。

 話をうかがったのは、箱根そば事業部長の清水一洋さん、営業推進部課長の長谷川真也さん、そして高橋律子さんの3人である。

 今回の「箱根そば」のキーポイントは、「謙虚な気持ち」、「ぶれない味の追求」、「地域に寄りそった店」、「ユーモア」といったところ。

話をうかがったのは、(株)小田急レストランシステムの箱根そば事業部長の清水一洋さん(中央)、営業推進部課長の長谷川真也さん(右)、そして高橋律子さん(左)の3人

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「『箱根そば』の名前の由来は?」「実は……」

――箱根そばの創業はいつ頃ですか?

清水さん「創業は1965年(昭和40年)。小田急新宿駅の各駅停車の7番線ホームに1号店が誕生しました。そのあとはサミダレ的に店が増えていきました。1号店は今はもうありません」

――屋号の「箱根そば」の由来は?

清水さん「実は、真相は不明なんです……」

 意外な回答が返ってきたので驚いた。私の予想としては、小田急小田原線の終着駅は箱根湯本駅。つまり、「箱根そば」と命名すれば、箱根への郷愁が生まれ、電車利用者が増えると考えたからと予想したのだが、それも不明だそうだ。当時の会社のお偉いさんが決めたのだろうか。

――今の店舗数は?

長谷川さん「直営店40店舗(新宿駅本陣1店舗含む)、FC店が6店舗、合計で46店舗です。最近は、小田急線以外の店舗(四谷店、田町店、豊洲店、秋葉原店など)も増えています」

――箱根湯本駅には「箱根そば」はありますか?

長谷川さん「それが箱根湯本駅にはないんです」

 実は、箱根そばのサイトをみて、そのことに気が付いていたのだが、改めて聞いてみたが本当だった。確かに、箱根には「はつ花」などの有名店もある。集客も週末中心だろうし、営業は難しいのかもしれない。