ポイント1 「そうなんだ、話してくれてありがとう」
まず前提として「LGBTQ+に対する差別や偏見の残る社会でカミングアウトする」ということは、とてもハードルが高い。
「もしカミングアウトして職場で嫌がらせをされたらどうしよう…」
「否定的なことを言われたらどうしよう…」
こういう不安を抱えている当事者も多くいる。だからこそ、まずは信頼して自分に話してくれたことを受け止められると安心してくれるかもしれない。過剰に驚かないことも重要ではないだろうか。
セクシュアリティは確かにその人にとって大切なアイデンティティの一つだが、セクシュアリティだけでその人のすべてが語れるわけではない。これまでの関係性の中で培った自分のよく知る相手が、ひとつの情報を加えただけでまったく別人になるということもないだろう。
日頃から「性のあり方は多様で、自分とは違うセクシュアリティを持つ人もいる」と考えられているならば、きっと過剰にリアクションせずに、受け止めることができると思う。
ポイント2 「勝手に誰かに言わないよ」
あなたにカミングアウトしたからといって、その人がみんなにカミングアウトしているとは限らない。「友人には言っているけど、家族には言えない」と思い悩んでいる人もいる。
自分以外の人のセクシュアリティについて、勝手に暴露してしまうことを「アウティング」と言う。アウティングによって、職場を変えざるを得なくなったり、場合によっては自死に追い詰められてしまったり、という場合があることをご存知だろうか。そんなつもりがなかったとしても「あいつってゲイらしいよ」という何気ないひとことは、大きな暴力ともなり得るのだ。
もしカミングアウトされたとしても、そのことを勝手に誰かに伝えないことを前提として、「第三者には勝手に話さないよ」と伝えることで、カミングアウトしてくれた本人も安心できるかもしれない。
アウティングを防ぐために、その人が誰に公表しているのか範囲を聞いておくことも有効だろう。
アウティングについての漫画はこちらから↓
Palettalk基礎知識④
— パレットーク / 多様性×マンガ (@palettalk_) September 11, 2019
〜アウティングの話〜
誰かの秘密を、無意識のうちに暴露してしまってはいませんか? pic.twitter.com/Irs3lDkuqU