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 李氏が取引先に送ったメールの一部を紹介する。

《Bこそ会社経営に関して実際に問題のある人です。簡単にお話ししますと、現在弊社は財政的にマイナス2500万円の状態でして、その経営責任から逃れる為の行動です。

 それ以外の問題も明らかな証拠で沢山出ております。

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 幸いに事件の真相や色んな事実を信じてくださり、もっと応援してくださり、協力してくださる方々も沢山増えておりまして、幸いなところです。

 もし今後の仕事がダメになるとしても、誤解をされいるにはいけないと思いますので、今回の事案の真相に関して是非ともお会いして詳しく解明したいと存じます。

 私側のお話しを聞いてくださいませんか。(原文ママ)》

李氏が取引先に送ったメール

「僕はブランドを大きくするために無給で働いてきましたし、しかも会社設立にあたっては知人から借金をして500万円を貸している。チャヌからはまだ55万円しか返してもらっていません。これだけチャヌのために尽くしてきたのに、陰でこんなことを言われる覚えはない。それに“(暴行)事件の真相”と言っていますが、彼がDVをし、有罪判決を受けたのは紛れもない事実です」(B氏)

 李氏のメールを読んでやっと、B氏は李氏の“本当の姿”を目の当たりにした思いだったという。

借用書

「A子さんにもよくよく話を聞いてみると、チャヌは普段から僕の悪口を頻繁に言っていたんです。韓国語が分からない僕の前で、チャヌがA子さんに『仕事をちゃんとしないでパソコンの前で何してるんだろ?(일을 제대로 안하고 컴퓨터 앞에서 뭐하는거지?)』『また熱弁タイム、こんなの誰が聞くんだ(또 열변타임 이런거 누가 들어)』と言うこともあった。それでA子さんも僕のことを最初は信用していなかったと明かしてくれました。僕には『いつも感謝しています』『Bさんは僕の日本のお父さんです』と言っていたのに……。

 彼は全く“純朴で素直な青年”なんかじゃなかった。事実と真逆の嘘を平気な顔で言える“サイコパス”だったんです」(同前)

 取材班は、A子さん、B氏の話をもとに李氏本人を直撃。すると「僕は無罪です」とはっきりと語った。

――暴行罪で有罪になったと聞きました。

「無罪でした。ハメられたみたいな感じで。不起訴で出てきました」(※編集部注 実際には逮捕、満期勾留の末、略式起訴で暴行罪の有罪判決を受けている)

――6月22日にチャヌさんがA子さんの首を絞めたというのは事実?

「むしろ逆です。僕がめっちゃ殴られて。プロレスラーみたいに力で抑え込んでキスしようとしてきたり、パンツ脱がせようとしてきたので、どうにかなっちゃうかもと思って、一瞬首のあたりを抑えたら『首絞められた!』って。本当に一瞬です」

――日常的にDVを受けていた?

「そうです。その日だけじゃなくて、僕がいつもめちゃめちゃにされていた。見た人、聞いた人もいます」

――罰金の支払いとかは?

「罰金は20万円払いました」

――不起訴なのに罰金を支払った?

「決定的な証拠がなかったから。検察さんの判断で、略式命令で」

――A子さんの主張していることは嘘?

「裁判とか起こしてもいいですよ全然」

 A子さんは取材のなかでこう漏らしていた。

「つい最近、検察で調書を読んだとき『申し訳ないと思っている、強制送還されてもいいほどのことをした』というチャヌの発言が書かれていました。嘘をついているのを知っているから、その言葉が空虚なものに見えました。そしてやはり彼は今でも嘘をつき続けている。とても悲しいです」(A子さん)

 B氏が離職し李氏一人体制となった直後の2019年10月、「ACUOD by CHANU」2020年春夏コレクションが発表された。コンセプトは“愛と許し”。一体、李氏は誰を愛し、誰を許そうとしたのだろうか。