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他人を巻き込んでいく前代未聞の独白記事といえば……
独占告白は週刊誌の華だが、その極めつけは「ジャニーズ女帝 メリー喜多川 怒りの独白5時間」(2015年1月29日号)だろう。
なにしろ「派閥があるとしたら恥」、「だってSMAPは踊れないじゃない」、「一番分かっているのは、ファンの子です。だから、ファンは大事なんですよ」などと組織マネジメントや芸談を次々と繰りひろげるのだから。
おまけに喋るだけにとどまらず、他人を巻き込んでいく。「いま飯島呼んで。どこにいるのか知らない?」と社内にいるのか社外にいるのかもわからないSMAPのマネージャーを呼び、なんだかよくわからないままやってきたマネージャーは「お世話になってます、と(文春に)言うのはおかしいですね。おはようございます。初めまして、飯島と申します」と挨拶の語句を3度もくちにする。ラッシャー木村の「こんばんは」事件を思わせる動揺っぷりである。
88歳にして5時間にわたってまくし立て続けるってのは相当なもんで、記者も記事をこう結んでいる。「ジャニーズタレントは、この“ビッグママ”の底知れぬバイタリティによって統治され、守られている」。
なるほど確かに底知れぬバイタリティで、そこから生まれるエンターテイメント、いやスペクタクルであった。