第3戦 鉄道マニアック目線対決 自在な臨時列車を操る阪神の神業
<主な車両> 西武 S-TRAIN 阪神 ジェットカー
<鉄道的な特徴>
西武 座れる通勤電車と横浜までの直通運転
阪神 “赤胴車”“青胴車”と甲子園駅の神業
どちらが鉄道ファンに愛されているか。これは接戦になりそう、というか人によって意見が割れるテーマ。なので、筆者の主観で阪神に軍配をあげたい。
阪神の特徴は何と言っても車両にある。加減速性能を極限まで高めたジェットカーと呼ばれるタイプと、高速走行性能を重視した特急・急行用の赤胴車は、他の私鉄車両を見てもひときわ個性的。さらに、タイガースが勝てば遅めに、ボロ負けならば試合途中からも臨時列車を走らせるという甲子園駅の列車運用の神業ぶりも日本一と言えるだろう。
西武にももちろんこの試合開催にあわせた臨時列車運用はあるけれど、甲子園駅は阪神間のほぼ中間で通常の通勤ラッシュへの対応も必要。西武球場前駅は広い構内を持つ事実上球場輸送専用の終端駅。考えてみると、甲子園駅の列車運用がいかに神業なのかがうかがえる。
ちなみに、阪神の主力車両である5700系を始めとするジェットカーのボディはライオンズのチームカラーに近い青。一方、西武はタイガースカラーの黄色い電車を走らせる。バース・掛布・岡田でおなじみのあの1985年の日本シリーズ、西武線の黄色い電車を見た阪神ファンは文字通り狂喜乱舞したという。
◆
というわけで、鉄道面で見ると2勝1敗で阪神の勝利とさせてもらったが、実際の結果はどうなることか。野球のお話をちょっとだけすれば、過去の交流戦では27勝23敗でライオンズがやや優勢だ。果たして、今シーズンは――。全鉄道ファン、刮目して見よ!