パンツの色からトルコ体験まで、どんな質問にも素直に答えていた若手時代
また、現役時代からずっと岡田の言動を追いかけ、彼のコメントが載っている各種記事などをスクラップしてきた私にしてみれば、もともと彼はこういう人なのだ、という思いもある。朴訥とした無愛想な口調ながら、与えられた議題や質問に対して、余計な忖度をすることなく、率直に答えてしまう。試合の解説をしているときもそうだ。そのあまりの遠慮のなさ、思ったことを素直に口にする岡田節に実況アナウンサーが戸惑う場面もしばしば見られ、それが一部の阪神ファンにはおもしろがられている。
なにしろ、阪神の若手時代から岡田の率直すぎる言葉は異彩を放ってきたのだ。たとえばプロ1年目の1980年、『平凡パンチ』7月28日号のインタビューに登場したときは、記者から「パンツの色とタイプは?」という死ぬほどどうでもいい質問をされたにもかかわらず、「白のブリーフ専門だよ」と正直に答え、さらに「トルコ体験は?」という失礼すぎる質問にも「あるよ。けど最近はごぶさた」と素直に答えている。
おそらく、金本監督もそういう岡田のキャラクターは熟知しているはずだ。だから、この程度のことで対立構造を煽られても苦笑いするしかないのではないか。
また、今の金本阪神の周辺にはこういう歯に衣着せぬ物言いをする先輩が一人くらいは必要だとも思う。球団や現場に配慮して当たり障りのない論調になってしまうことが多い評論家諸氏の中で、こういう岡田節は絶妙なスパイスになるはずだ。
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