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もうマネーなんて要らない!

堀江 でも、マネーの概念が変わってきてますよね。20世紀は「キャッシュ・イズ・キング」と言って、マネーを持っていることが強さだった。でも、今はマネーさえあればいいっていう時代ではなくなってきてるから、そこに備えないといけない。

村上 確かに、やりたいことをやる時にマネーの調達が楽になったよね。クラウドファンディングも含めて。

堀江 もっと最新の資金調達方法は、ICO。

村上 ICOって何?

堀江 イニシャル・コイン・オファリング。ビットコイン(BTC)とかの仮想通貨建てでお金を集める手法です。

村上 日本の企業でもやってるの?

堀江 これからですね。でも、世界的には資金調達手段としてものすごく流行っていて、100億を超える額を調達したプロジェクトも出てきてるんです。なんでそんなことが起こっているかというと、もともとはあぶく銭なんですよ。ビットコインなんて10年前は無価値だったのが、今は3兆円ぐらいの時価総額になってる。だから、最初の頃にビットコインを持っていた人たちのなかには、1万円が1億円になったみたいな人たちがたくさんいるわけです。だから、金が集まる。

村上 面白いね。

堀江 僕の友達は2年ぐらい前にイーサリアムという仮想通貨を20万円分買ったんですが、イーサリアムは今、2兆円ぐらいの時価総額になってるんで、友達の持ち分は1億円を超えてます。そいつは自分のウォレットの秘密カギを忘れちゃったんで、意味ないんですが(笑)。

村上 堀江は持ってないの? 

堀江 僕は1万円分買ったんで、500万円ぐらいですね。僕も秘密カギを忘れちゃったんですけど(笑)。

村上 ええ!(笑)

堀江 とにかく膨大なあぶく銭プールがあって、面白そうなICOプロジェクトにバンバンお金が集まる。そうなると、上場なんてめんどくさいことしなくてもいいじゃん、という世界にもうなってるんです。

村上 要するに、ニューマネーサプライだよね、そういう意味では。ビットコインという新しいマネーのサプライが増えるから、トータルとして他の通貨の価値が落ちている。そういう理解でいいのかな? さっきの話に戻すと、だから僕がマネー持っていても仕方がないじゃないかということ?

堀江 そうです。どんどんマネーが減価していくんで、マネーを早く違うものに変換していかないとヤバいですよ。今はまだマネーを持ってることで影響力があるけど、「いや、もう別に金なんか要らないよね」という時代になっちゃってますから。

村上世彰×堀江貴文 初対談 #3「もうお金なんていらない!?」に続く

構成:川内イオ 撮影:榎本麻美/文藝春秋

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むらかみ・よしあき/1959年大阪府生まれ。1983年から通産省などにおいて16年強、国家公務員として務める。1999年から2006年までM&Aコンサルティングを核とする「村上ファンド」を運営。現在、シンガポール在住の投資家。今年の6月には『生涯投資家』(文藝春秋)を出版。

ほりえ・たかふみ/1972年福岡県生まれ。実業家、株式会社ライブドア元代表取締役CEO、SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は、ロケットエンジンの開発を中心に、スマホアプリのプロデュース、有料メールマガジン配信、会員制コミュニケーションサロンの運営など、幅広く活躍。今年5月には『多動力』(NewsPicks Book)を出版。

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