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報ステ小川彩佳の「攻め」
記者にとって、記者会見は勝負の場なのか、空気を読む場なのか。
先月、菅官房長官の定例会見で、加計学園に関する「総理のご意向」文書についての質問を繰り返した、東京新聞の記者・望月衣塑子が話題になった。週刊ポストの「部外者だからできた執拗な追及」(6月30日号)によれば、望月は「暗黙の取材ルール」があるとされる記者会見の場で、政治部でなく社会部の記者であるがゆえに攻め込めたと自認している。閉鎖的なムラ社会を変革するのは「よそ者、若者、ばか者」だそうだが、永田町も同様なのか。
それの上をいくネタが今週の文春にある。「報ステ小川彩佳アナ “森友官僚”に忖度なき直言」である。記事によれば、大江麻理子ら女性キャスターたちが勉強会を兼ねて、財務省や外務省、経産省の幹部を招いて昼食会をひらいたおり、そのなかに財務官僚・武内良樹もいた。彼は森友学園への国有地売却に際して8億2千万円の大幅値引きをした張本人である。
その昼食会は「主催者の『噂の武内さんです』との紹介に、『渦中の人ですね!』と一同盛り上がっていた」。そこに「報道ステーション」のキャスターでテレ朝女子アナの小川彩佳が遅れてやってきて……
《「やましくないんですか!」
忖度なき直言に、その場が凍りついたのは、言うまでもない。》
小池百合子にも「森喜朗氏とは犬猿の仲では」とストレートに問うたことのある小川彩佳の場合、「よそ者、若者、ばか者」ではなく「大物」なのかもしれない。