関西を拠点に、花火鑑賞士・写真家として活躍する外間光貴(そとまみつき)さん。北海道から沖縄、さらには海外と、年間30~50カ所の花火大会を撮り続けている。

「関西から西では、花火=夏のイメージですが、関東や東北では通年、冬でも週末はどこかで花火が上がっています」

 外間さんの花火写真は多重露光で長時間かけて、何発もの花火の姿を一枚に写し込む。一度見たら忘れられない幻想的で、豪奢な写真だ。こんな写真は無理でも、最近はデジタルカメラで、普通の人にもきれいな花火写真が撮れる時代になっているという。

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「道具を揃えて、一度教われば、初めての撮影でも、ある程度の写真は撮れます。大事なのは、現地でどの場所から花火が上がるのか確認し、空に花火が開いた情景を思い浮かべた上で撮影位置を決めることです」

 夏を前に、お勧めの花火大会を5つ挙げるとしたら?

「花火の迫力、技術力の高さ、観覧場所の確保のしやすさを基準に選べば、新潟・長岡まつり大花火大会、山梨・神明の花火大会、茨城・常総きぬ川花火大会、山形・赤川花火大会、長野・諏訪湖全国新作花火競技大会ですね。今年は見るだけでなく写真に撮って、もっと花火を楽しんでみてはいかがですか?」

長岡まつり大花火大会(新潟県長岡市) 長岡の花火は芸術玉をふんだんに使った作品や超大玉、花火の壁のようになるフェニックス花火など、他に比べて一段と贅沢で、見どころが多い。※2017年8月2日(水)・3日(木)小雨決行、荒天時未定
宮島水中花火大会(広島県廿日市市) 安芸の宮島、厳島神社の沖合で演出される花火。和テイストの音楽に合わせ、花火は風流に、時に激しく打ち上がる。※2017年8月26日(土)雨天決行、荒天時9月2日(土)に延期
びわ湖大花火大会(滋賀県大津市) 関西ではここだけで観ることができる花火も多い。琵琶湖のロケーションを活かし、花火が扇状に演出され、打ち上げ幅も全国トップクラス。※2017年8月8日(火)小雨決行、荒天時8月11日(金・祝)に延期
豊田おいでんまつり花火大会(愛知県豊田市) 東海地区最大規模の花火大会。手前に写るのは、豊田大橋。愛知県内とその隣県では、花火競技大会で何度も高成績を残している花火業者が多い。※2017年7月30日(日)雨天決行、荒天時中止
赤川花火大会(山形県鶴岡市) 花火玉と演出の質が良く、大会が情熱をもって開催・運営されていることが感じられる。遠方からの観覧リピート率も高い。※2017年8月19日(土)小雨決行、荒天時中止
熊野大花火大会(三重県熊野市) 世界遺産の鬼ヶ城がある半島の地形を利用した花火は独特の重低音で開花する。小花が視野一面に広がる彩色千輪。
熊野大花火大会(三重県熊野市) 水上で大輪が爆音で開く三尺玉海上自爆は、大きな目玉。※2017年8月17日(木)小雨決行、荒天時は22日、23日、28日、29日のいずれかに延期