料理研究家の佐藤さんのヒット作は「塩ヨーグルト」。プレーンヨーグルトに塩や味噌を加え、“調味料”として活用するヘルシーレシピはNHK『あさイチ』でも紹介され、大人気に。佐藤さんが次に注目するのがフムス、豆のペーストである。

「フムスは中近東の家庭料理で、ひよこ豆を使い、主にパンに付けて食べます。良質なたんぱく質と植物性脂肪でベジタリアンもOK。美容・健康・ダイエットに使えるスーパーフードとセレブ達が愛用し、話題になりました」

 佐藤さんのポリシーは“日本の家庭料理に無理なく取り入れられること”。今回もひよこ豆を、日常手に入りやすい大豆、枝豆、白いんげん豆、黒豆に……と材料から変え、また、手軽に作れるよう缶詰など豆の加工品を用いたレシピも紹介する。

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「日本人は豆をよく食べますが、ペーストにした豆は日本人にとって新しい食感。おからや白和えとも違うふわふわ、ねっとり、濃厚な味わいは、ご飯にもパンにも合います」

 詳しくは佐藤さんの『フムス 豆のペーストレシピ70』(朝日新聞出版)でどうぞ。

「一見、見た目が地味な料理ほど、食べ進むと、『また食べたい!』と思うことが多い。フムスもそんな魅力を秘めた料理なんです」

『フムス 豆のペーストレシピ70』より、「いろいろフムスのにぎやかプレート」。写真左上から、ビーツ、カレー、スモークサーモン、トマト味、かぼちゃ、ブラックオリーブ、アボカド、ひよこ豆。トーストしたフランスパンに載せて、彩り豊かに。
「ツナフムスのラップサンド」。ツナのフムスはサンドイッチによく合います。野菜と一緒に、市販のトルティーヤで巻くだけで、おしゃれな一品に。ツナのフムスがマヨネーズの代わりにもなる上に、食べるとボリューム満点。
「大豆フムスと蒸し鶏の梅うどん」。写真右奥が白ごまをふった大豆フムス。うどんの上に蒸し鶏、きゅうり、貝割れ菜、叩いた梅と、大豆フムスを盛り合わせ、めんつゆをかける。フムスをめんつゆに溶かしながら食べると、まるでゴマだれのようになって、うま味とコクが出る。
「レッドキドニーフムスのメキシカンカナッペ」。レッドキドニーはいんげん豆の一種で、食物繊維、ポリフェノールを多く含んで、アンチエイジングに効果的。下は、ワンタンの皮をばりっと揚げたもの。フムスの日持ちは冷蔵庫で1週間、冷凍保存もできます。
「枝豆フムスとモッツァレラチーズのプチトマトカップ」。トマトの酸味でさっぱり、枝豆フムスでしっとり。見た目も可愛らしい。野菜やチーズとの相性も抜群なので、栄養バランスのよいサラダが簡単に出来上がる。

料理写真撮影=魚住貴弘

フムス 豆のペーストレシピ70

佐藤わか子 (監修)

朝日新聞出版
2016年8月5日 発売

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