植田まさし、70歳。「コボちゃん」「かりあげクン」「フリテンくん」、そしてこの夏「おとぼけ部長代理」としてリニューアルした「おとぼけ課長」などの作品で、日本の4コマ漫画界の先頭を走り続ける「巨匠」である。インタビュー前編・中編につづく3回目は、ベールに包まれた仕事場訪問記。
“秘密道具”「ネタダブり防止カード」、幻の作品画、そして謎の「釣竿」――。植田先生直々の解説付きで、すべてをたぶん、初公開!
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植田ワールドの登場人物たちが壁に勢揃い!
―― お邪魔します。いやー、すごい……。机の上に貼られているのは登場人物のスケッチですね。顔の向きとかは、確認しながら描いているんですか?
植田 いやこれはもう、昔から貼ってあるだけ。
―― この仕事場になってからどれくらいになるんですか?
植田 28年くらいになるかな。
―― これはコボちゃんの家系図ですね。
植田 アニメになったときに、エイケン(アニメ制作会社)がくれたんですよ。
幻の作品を発見!
―― あっ! 「女刑事マキ」! 幻の作品……。
植田 そうですね、これは私の作品で唯一、単行本になっていないから。『週刊読売』で連載してたんですけど、たぶん一冊分ないんじゃないかな。