チェックポイントその5:わかりやすさ・機能性
Anker ★★★★☆
cheero ★★★☆☆
SoundPEATS ★★☆☆☆
本体の電池残量、ケースのバッテリー残量は、それぞれLEDの点灯状態で確認できます。フタを開かないとケースの充電ステータスを確認できないcheeroがややマイナス、また残量表示が2段階しかないSoundPEATSもマイナスです。cheeroは残量表示自体は4段階と、ほかの製品よりも細かく表示できるだけに、閉じた状態では見えないのがもったいない印象です。
またワイヤレスイヤホンにつきものの音の遅延については、コーデックが遅延の少ないaptXには非対応であるにもかかわらず、Bluetooth 5.0対応のせいか、今回組み合わせたiPhoneとの間ではどの製品も遅延は感じません。動画の鑑賞にも十分耐えられます。このほか防水機能については、AnkerがIPX7、cheeroがIPX5に対応しているのに対し、SoundPEATSは非防水というハンデがあり、用途によってはマイナスと言えます。
【結論】ベストチョイスはどれ?
今回の対象である3製品は、選定自体にかなりの時間をかけたこともあり、いずれも致命的な欠点はなく、明確に「ハズレ」と言える製品はありません。もう少し目立った欠点のある製品を混ぜておいたほうが、比較記事としては分かりやすかったかも? と、筆者自身反省しているところです。
つまりどれを買っても大きな後悔はないのですが、敢えてどれかを選べと言われれば、細かい作り込みにすぐれたAnkerが、ベストチョイスと言えそうです。今回紹介したブラック以外のカラーバリエーションが用意されているのも利点でしょう。ただし(該当するグレードの製品がないのが理由ですが)他の2製品より価格が約1000円高く、やや不公平な印象もなくはありません。
予算をワンランク下げてアンダー4000円という条件で選ぶならば、防水機能がなくても問題なければ基本性能の高いSoundPEATS、USB Type-Cを採用するなどの先見性もあり、また国内メーカーならではのサポートも期待できるcheeroも、選択肢に入ってくるでしょう。
なお完全ワイヤレスイヤホンでは、発売後しばらくすると内部が改良された新モデルが同じ型番で登場することがよくあり、今回使用したモデルもAnkerが「第2世代」、SoundPEATSは「NEW」といった具合に、旧製品と区別されています。これらの表記がない古いモデルは、今回紹介した仕様に当てはまらない場合がありますので、購入の際は注意してください。