日本在住の中国人が中国ルートでさらに転売
A氏のグループもネット経由で転売することもできたが、マスク転売の規制が厳しくなっていた折に7000枚を売りさばくのはリスクが大きかった。そこで、「今回は僕らの独自ルートを使いました」と言う。
「知り合いに日本在住の中国人がいて、その人に売るんです。今回はもともと、その中国人らが『欲しい』と言っていたということでマスクに手を出したというのもありました。スニーカーなどの転売で知り合った中国人で、その人に売るとその人のグループが中国に流すというスキームになっているんです。今回の約7000枚のマスクも直接その人のところに届け、手渡しでお金を受け取りました。こういった日本在住の中国人が自らの中国ルートで日本製品を転売するというのは、マスクに限らず、最近はとても多いと思います」
「初動で売り抜いて、すぐに撤退するのがいちばん」
だが、マスク転売に対する批判なども日に日に大きくなる中で、A氏らはすでにマスク転売からは撤退しているという。2月18日放送の「直撃LIVEグッディ!」(フジテレビ系)では、マスク購入の列に割り込むなどした中国人らと、他の客がトラブルになっている様子が放送された。一方、菅官房長官は2月21日の閣議後の会見で、中国でのマスクの生産再開や国内企業での24時間体制の生産により、今週には毎週1億枚以上の供給が確保されていると説明。来月からは月産6億枚の供給が可能となるよう、さらなる増産を働きかけていると話している。
「今はもう国が厳しくなったりだとか、生産が何億枚予定などと聞いているので早めの段階で撤退しましたね。やっぱりこういうのって初動で売り抜いて、利益確保してすぐに撤退するのがいちばん良いんです。流行り物なので、今から始めたりすると、逆に在庫抱えちゃったりするので」