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30分余りで打ち切られた首相会見
そして首相の土曜(2月29日)の記者会見である。
《土曜日夕に行われた会見は、わずか30分余りで打ち切られた。一方的にコメントを発表し、いくつかの質問に回答しただけだ。多くの国民の疑問に答えるものではない。これでは何のための会見なのか分からない。》(琉球新報・社説3月2日)
気のせいか、私には無観客会見に見えた。
首相は会見2日後の国会(3月2日)で休校要請は「専門家の意見を伺ったものではない」と答弁した。
政治判断ならなおさらその過程や理由を速やかに説明すべきだったと思うが、なかなか会見をしなかったことになる。
首相はなぜ説明をしないのか。なぜ情報を発信しないのか。
2週間ほど前の記事にその予兆はあった。
「首相が会見をやったらやったでどうせ批判される」
「ネット上に批判 政府二転三転」(朝日新聞2月19日)
これは政府のチャーター機派遣を検証した記事である。政府の対策がコロコロ変わることについて「官邸幹部」の証言。
《「ネットでこう批判されているぞ」「テレビの全チャンネルで言われている」――こんな官邸幹部の反応が、政府の新型肺炎への対応に影響していると官邸関係者は証言する。》
対策よりも支持率や世論の反応しか見ていない様子が窺える。
25日の基本方針も首相ではなく加藤勝信厚生労働相が発表していた。
《首相周辺は「首相が会見をやったらやったでどうせ批判される」と語り、対策の困難さが批判となって首相に向かうことを懸念していた。》(朝日3月1日)
ここでも国民生活より支持率が気になっちゃう様子がわかる。