約120枚のチケットが“不良在庫”状態に
「今回の26日の京セラドームでのEXILEの公演、27日、28日の武蔵野の森総合スポーツプラザでのTHE RAMPAGEの公演、29日、3月1日の武蔵野の森総合スポーツプラザでのE-girlsの公演などの中止により、合計約120枚のチケットが“不良在庫”状態になってしまいました。チケットの総額はこれだけで約130万円ほどです。今後、振替公演があるのか、それとも払戻しになるのか何も分からず、ただ在庫を抱えている状態で金銭的にも精神的にも不安な状況です」(A子さん)
A子さんはチケットの返金作業に日夜追われている。
「私は『チケット流通センター』というチケットを売買できるサイトを利用し、転売します。チケットには大きく2種類あって、QRコードで入場する『デジタルチケット』と『紙のチケット』があります。デジタルチケットは入場後、買い手が『受取連絡』をすると、売り手に入金される仕組みなので、主催者側の都合による中止の場合は契約不成立ということで金銭のやり取りは発生しない。問題は紙で発券されているチケットです。
紙で発券されているチケットは、買い手の手元にチケットが到着次第、“受け取り連絡”をするので売り手に既に入金されているものがほとんど。そうすると、サイトを介しての取り引きは終了しているので個人間での返金になります。そのやりとりがとにかく大変です」(同前)
返金するたび手数料がマイナスに
チケット流通センターは、チケット代金の10.45%を手数料としている。
「紙チケットで取り引きが完了しているものは、手数料を抜かれた金額が私に振り込まれているのですが、買い手からは手数料を含んだ金額の返金を希望される。例えば、2万円で売買したチケットは2090円の手数料を取られるので、私に振り込まれる金額は17910円です。しかし、買い手は2万円支払っているので2万円の返金を要求してきます。
今回は中止ということで、『売り手と買い手どちらにも非がないので、手数料はお互いが半分ずつ負担しよう』という話でまとまるはずです。結果、手数料の半額1045円をそれぞれが負担することになる。それを2万円から差し引いた18955円を返金するのでチケット1枚返金するごとに1045円のマイナスになります。さらに売った紙チケットを送り返してもらい、返金の振り込みをするので相当な時間を割いています」(同前)