戦国乱世を舞台に智将・明智光秀の活躍を描くNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。脚本を手掛けたのは、1991年に「太平記」を手掛けた人気脚本家・池端俊策氏だ。戦国大名を描いた大河は数あれど、明智光秀に焦点を当てた作品は今作が初めてである。

 初回視聴率は19.1%と好発進したが、その後、視聴率は低迷。第5話では13.2%にまで落ち込んだ。しかし、ここへ来てきて視聴率は下げ止まり、第6話は13.8%。第7話には視聴率15.0%と回復基調だ。

 鍵を握るのは、主演の明智光秀役・長谷川博己(43)だ。明智光秀と言えば、本能寺の変で織田信長を裏切った謀反者というイメージだが、長谷川は透明感を漂わせる爽やかな演技で新たな明智像を体現している。

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青年期の明智光秀を演じる長谷川。1月19日に放送された「麒麟がくる」(NHK)第1回より

かつては格差カップルだった長谷川博己と鈴木京香

 長谷川といえば、2011年に鈴木京香(51)との熱愛が報じられて以来、“京香の男”というイメージが拭いきれなかった。

「長谷川さんは京香さんと2010年にドラマ『セカンドバージン』(NHK)で共演したことをきっかけに交際をスタートさせました。当時すでに大女優だった京香さんに比べると、長谷川さんの知名度はそこまで高くなく、“格差カップル”だと揶揄されてもいた。長谷川さんへの注目も『京香が選ぶくらいだから長谷川博己には才能があるんじゃないか』という“京香ありき”の評価でした」(スポーツ紙記者)

長谷川博己 ©getty

 そんな長谷川もいまや日本を代表する俳優のひとりだ。2016年に大ヒットした映画「シン・ゴジラ」では若く有能な内閣官房副長官役として主演し、2018年には連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインの夫・萬平を好演。そしてついに大河ドラマの主演という“日本俳優界の頂点”ともいうべき大役を掴んだのだ。

 長谷川はどのようにして“俳優の天下”を極めたのか。取材を進めると、純朴な“色白おぼっちゃん”少年の、努力と挫折の歴史が見えてきた——。