河野太郎防衛相にブロックされていた。ツイッターでの個人的経験を沖縄タイムスのコラムに書いたところ、新聞4紙と週刊文春が記事にしてくれた。
「沖縄の記者を拒絶」という見出しもあった。ただ、私としては「記者がブロックされた問題」というより、「公人である河野氏が『嫌いな奴には情報を教えない』とブロックしまくっている問題」だと思っている。
1日だけで700人が「ブロックされてました」
ツイッター歴が浅い私は知らなかったのだが、河野氏は「ブロック太郎」とも呼ばれ、数々の武勇伝があるらしい。試みに、ブロックされている人をツイッター上で募ってみた。1日だけでおよそ700人が手を挙げてくれた。
「一度もリプしてないのに、まさかと思ってチェックしたらブロックされてました」「自民党支持者の私のことも。防衛大臣のツイートが見れなくて、国民の1人として非常に不安です」
(ツイッターを利用している方、特にこの記事を読んでくれるあなたのような方には、次のリンクからチェックをお勧めする。@konotarogomame)
村役場の職員から国会議員まで、公務員はみな「全体の奉仕者」である。税金で成り立つ公務のことをつぶやく以上、好き嫌いによるユーザー選別や情報遮断は許されない。トランプ大統領によるブロックの違憲性が問われた米国の訴訟は二審まで判決が出ているが、一、二審いずれもトランプ氏のアカウントを言論の自由が保障された公共空間と位置づけ、ブロックを違憲と判断している。
私がコラムで河野氏のブロックを批判すると、「玉城デニー沖縄県知事だってブロックしている」「大村秀章愛知県知事のことも言え」などと定型の非難が多く寄せられた。もちろん批判する。職員や議員もそうだが、特に行政の長は政策決定に影響力が強く、公人中の公人である。誰であれ、ブロックは駄目だ。見たくないツイートを見えなくするために、ミュート機能もある。
ただ、女性やマイノリティーの公人には脅迫や名誉毀損を含む犯罪的ツイートが殺到している。全てを刑事事件として裁くことが理想的だが、現状では匿名の壁を突破するのに被害者側の負担が大きすぎる。公人にはミュートを推奨したいものの、犯罪から身を守るブロックは一概に責められない。