夏休みのうきうきした気分を一瞬で沈めるのが大量の「宿題」。「宿題はさっさと済ませる」「最後の数日で片付ける」「やらない」と、取り組み方、進め方は様々ですが、大人になってからの仕事のスタイルとほぼ一致する、という説があります。そこで今回「夏休みの宿題」をテーマに文春オンラインの筆者にアンケートをとり、現在の仕事との類似や当時の思い出を伺いました。

◆◆◆

【アンケート項目】

ADVERTISEMENT

1.夏休みの宿題の終わらせ方と仕事の進め方が類似していますか? ○△×でお答えください。

2.夏休みの宿題の終わらせ方は、次の5パターンのうちどれに当てはまりますか?

 また、現在の仕事の進め方や行動パターンとの類似点、思い出に残っている夏休みの宿題・自由研究もお聞かせください。

(1)先行逃げ切り型(7月中にすべての宿題を終わらせる)
(2)コツコツ積み立て型(ペースを守ってムラなく計画的に終わらせる)
(3)まくり型(夏休みの最後になって大慌てで取り組む)
(4)不提出型
(5)その他(他人任せ、嫌いなものは後回しなど)

―――――――――

回答者:かつとんたろう
読書感想文は、長ーい主人公の名前で字数稼ぎした

1.○

2.(5)その他(他人任せ、嫌いなものは後回しなど)

 夏休みの宿題の思い出に「とんかつの自由研究をやっていました」と言えればどれだけカッコがつくことか。しかしぼくの地元は、イノシシが出没したので注意しましょう、サルとは目を合わせないようにしましょう、という放送が流れるような土地であり、とんかつ屋なんて洒落たものはありません。ただ図書館だけはありがたいことに充実していたので、今も昔も夏は冷房の下で本を読んでは野球を見て過ごしています。

 変わっていないと言えば、できる限りぐうたらしていたい上に計画を立てられない、立てたところでまるで実行できない性分もそのころから全く変わらず、楽な仕事だけはなんとか先に片付けるものの、結局いつも最後に追い込みせざるをえなくなっては冷や汗をかいているのも当時と同じ。いまこれを書いているのも締め切り当日です。ごめんなさい。

 とは言え図書館だけは大好きで、読書感想文だけはいつも真っ先に終えていました。それでもあまり真面目に書こうとは思っていなかったようで、北杜夫『さびしい王様』の主人公、「シャハジ・ポンポン・ババサヒブ・アリストクラシー・アル・アシッド・ジョージ・ストンコロリーン28世王」という名前で字数を稼いだことが容易に思い出されます。

 自由研究に何をやった、どんな宿題があったかということはほとんど思い出せないのに、上記のように何を読んで読書感想文を書いたかだけははっきりと覚えています。毎年のように友人らの読書感想文を請け負っており、対価をもらっていたことも記憶に影響しているのかもしれません。

 あ、今気づいたのですが、もしかしてこれがぼくのライター人生の始まりだったのでしょうか。だとしたら、本当に進歩のない人生を送っているんだなぁ……。