「母娘の物語」が読み解けてしまう
その年の12月、雅子さまの47歳のお誕生日写真で、愛子さまは白いブラウスにジャンパースカートを着ていた。フリルのついた白いソックスに、ベルトのついた黒の靴。可愛らしいお出かけスタイルだった。一方、陛下と雅子さまは例年通りのカジュアルスタイル。愛子さまを目立たせ、元気ですよとアピールする。そんな作戦のようにも見えた。
このように「母娘の物語」が読み解けてしまう。
そんな写真に変化が見えたのは13年、雅子さま50歳のお誕生日だった。
ネックレスに見る雅子さまの「おしゃれモード」
ネックレスをされていたのだ。カーディガンという08年以来のお召し物は変わらなかったが、それもドレープのあるものになった。ドレッシーさが上がった分、襟元がさびしいと判断されたのかもしれない。金属のネックレスだった。06年からずっとイヤリングはされていたが、ネックレスは初めて。合わせたパンツもはやりの広め幅で、雅子さまの中のおしゃれモードが上がり始めていた。
この年の4月から5月にかけて、雅子さまは陛下とオランダ国王の即位式に列席。11年ぶりの公式外国訪問だった。仕事が充実すれば、おしゃれがしたくなる。働く女性なら、誰でも思い当たることだと思う。初ネックレス以来、雅子さまの首回りが華やかになった。14年はピンク、グレー、ベージュが組み合わされたモダンな柄のストール。15年はゴールドのネックレス、16年はパールネックレス。体調も上向きになり、15年7月にはトンガをご訪問、11月には12年ぶりに園遊会に出席された。
そして17年、お代替わりが決まった年のお誕生日。雅子さまがワインレッドのロングカーディガンをお召しになったことは、最初の方に書いた。06年以来マックスの華やかさを彩るように、首元のネックレスは大振りになっていた。
この年、髪型も変化した。「母子密着」の象徴とも言われたロングヘアが変わったのだ。前年までは愛子さまと同じく長く下ろすスタイルだったのが、落ち着いたお団子ヘアになった。この年から陛下とお二人の写真だけになり、愛子さまは登場されなくなった。もしかしたら高校生になって「母娘おそろい」は卒業だったのかもしれない。