『週刊文春』は3月26日号で大阪日日新聞記者・相澤冬樹氏による「森友自殺<財務省>職員遺書全文公開『すべて佐川局長の指示です』」を掲載した。

 さらに翌週4月2日号では近畿財務局「売買担当者」が「8億円値引きは問題だった」と新たな証言をしていたことを報じている。

 文春オンラインでも無料で全文公開している財務省近畿財務局の赤木俊夫さん(享年54)が遺した「手記」。そこには「すべて、佐川理財局長の指示です」「学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示」「(会計検査院に)資料はできるだけ開示しないこと」など、当時の財務省、および近畿財務局の幹部らの言動が実名で詳細に綴られている。

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 赤木さんの妻は「自殺は同省幹部らの改ざん指示が原因」として、国と佐川氏に計約1億1200万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。「なぜ亡き夫が自殺に追い込まれなければならなかったのか、その真相を究明する」のが裁判の目的だという。

森友問題を巡る参院予算委の質疑で、秘書官に耳打ちされる安倍首相と麻生財務相 ©共同通信社

「財務省の報告書に尽きる」「再調査を行う考えはない」

 一方で麻生太郎財務相は記者団の問いかけに「新たな事実が判明したことはない」「(18年6月公表の)財務省の報告書に尽きる」「再調査を行う考えはない」と再調査を拒否。

 また安倍首相も国会で野党の追及を受け「検察ですでに捜査を行い、結果が出ていると考えている。麻生大臣のもと、事実関係を徹底的に調査し、明らかにした」と答弁している。

 赤木さんの妻はこの拒否姿勢に対し、「悲しすぎます……」「もう一度調査してほしいです」と相澤冬樹記者の取材に応えている。

 そこで『文春オンライン』では、緊急アンケートとして「“遺書公開” 財務省改ざん事件『再調査』に賛成?反対?」を実施。4日間で総数939票、10代~80代から回答が得られた。その結果を見ていきたい。

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 圧倒的な差がついた。財務省改ざん事件の「再調査に賛成」が824票(87.8%)を集める一方で、反対は115票(12.2%)にとどまった。文春オンラインの読者アンケートでここまで結果に偏りが出ることは異例。読者の声は「再調査せよ」で一致しているようだ(これを受けて#2「森友自殺“遺書”「私の記述はない」安倍首相の論理を88%再調査派は納得できる?」を公開中)。

 では「再調査に賛成派」の具体的な声を見ていきたい。