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花見に来たのは「普段通りに過ごしたいから」
「自覚症状もないし、こまめに手洗いもしてるけど『もしかしたら“無症状の感染者”かもしれない』と思いながら生活してます。でも、世の中全体が過敏になりすぎてる気がしてて、もう少し普段通りに過ごしたいなと思って花見に来ました。ただ毎年、花見のときは上野公園に来るんですけど、これまでのなかで一番ちょうどいい混み具合ですね。いつもこれくらいならいいな……」(男性・会社員・30代)
「東京に住む子どもたちに会うために京都から来たんですけど、名古屋以降はガラガラ。新幹線を貸し切れる体験なんて、今後一生ないと思います(笑)。政府が『花見を自粛しろ』と言いたい気持ちもわかるけど、桜くらいは見たいですよね。実際、上野公園に来たら意外と人がいて驚きました。もしかしたら、みんな自粛のストレスが溜まっているのかもしれないね」(男性・会社員・60代)
それぞれ花見を楽しみつつも、バカ騒ぎをするようなグループはごく少数。なかには「宴席禁止」看板の隣で酒を飲む人もいたが、多くは不忍池周辺の人目につかない場所でシートを広げていたのが印象的だった。
今回、話を聞かせてくれた花見客全員が「結構人がいるので驚いた」という感想を抱いていた。ただ、今週末の上野公園には、桜並木の通りに「きけん立ち入り禁止」と書かれた黄色いテープが張られ、事態は一変しているのではないだろうか。
写真=真島加代/清談社