「大丈夫、大丈夫、ゆるゆるやってるもん」
柴田は今年2月22日に開かれた、志村の70歳の誕生日会にタレントのモト冬樹(68)らとともに出席している。30人以上の親しい関係者を集めたこの誕生日会は盛会で、お開きは深夜の2時過ぎになったという。
「誕生日会でご挨拶したら、志村さん、『ポリープとったんだぁ』って仰ったから、『大丈夫なんですか!?』って聞いたら、相変わらず温和な声で『大丈夫、大丈夫、ゆるゆるやってるもん』って。ご自身の体調、もしかしたらお辛かったのかもしれないけど、私たちには一切そういう大変な部分を見せなかった。
誕生日会、最後さよならするときには『今日は本当にありがとうございました。これからも頑張っていきます』って皆の前で仰られていました」
柴田は時折声をつまらせて、志村の「これから」について涙ながらに語った。
「私、志村さんにはもっと、お笑いだけじゃなくて芝居とかもやってほしかったんです。昔、生意気にも『「飢餓海峡」の伴淳三郎さんの役やってください』ってお願いしたことがあるんです。そしたら志村さん、『そうだねぇ、そのうちねぇ』なんて仰ってて。
今年、『エール』とか『キネマの神様』で出演なさるって聞いてたから、志村さんの『そのうちねぇ』がようやく……!って嬉しかったんですけれどね。
これから10年、20年、シリアスな役も含めて、コメディアンとしてだけじゃなく名役者としても活躍なさるんだろうなと思っていた矢先だったので、残念です」
柴田は両手で目頭を押さえながら、ゆっくりと、言葉を選ぶように話した。
文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。
※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。