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【追悼】志村けん 取材記者だけが知る“素顔”「努力を外に見せない、シャイで繊細な人でした」

北野武さんよりも寡黙な方かもしれないです

2020/03/31
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 でも、そんなお父さんも、テレビにエノケン(榎本健一)さんが出てきてお笑いをやると、「ふふっ」と笑いをこらえるようなところがあったみたいです。志村さんは子供時代にそんな姿を見ていて、「こんなに厳しいお父さんが笑うこともあるんだ……。お笑いって、なんかいいな」と思ったそうです。それがお笑いを目指した原点なんだと教えてくれました。

4年前に肺炎を患ってからは健康面にも気を遣っていた

 実は最近も、志村さんのことはよくお見かけしていたんです。私の事務所は麻布十番にあるんですが、十番にはよく志村さんがいらっしゃって。地下鉄の麻布十番駅から上がっていくと、地上出口の前にちょっとした広場のようなところがありますよね。そこで待ち合わせをして、「志村けんファミリー」の方と飲みに行っている姿を、よく目にしました。

『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』初日舞台あいさつで“アイーン”ポーズをとる志村さん ©時事通信社

 2016年に肺炎を患って2週間ほど入院された後は、それまで多いときは1日60本くらい吸っていたタバコをやめたり、お酒も少し控えるようにしていたそうなんです。今年の1月には胃のポリープ切除の手術もしていて、健康面にも気を遣っていたと聞いていたのですが……。

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 突然の訃報は本当に残念で、ショックです。言葉も見つからないほど悲しいです。一人のファンとして、あのとき取材させていただいた記者として、心からご冥福をお祈り致します。
 

【追悼】志村けん 取材記者だけが知る“素顔”「努力を外に見せない、シャイで繊細な人でした」

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