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プログラムでもっとも印象的だったのは、過去に起こした事件の被害者の立場になって加害者の自分宛てに手紙を書く課題だったという。
「自分がやったことの酷さを初めて思い知りました。私は罪から逃げ続けてきたのだな、と現実を突きつけられました」
寺本は両目をぎゅっとつむり、こみ上げる涙をこらえながらそう語った。
深く反省したはずなのに、また犯罪を繰り返す
約25年前、寺本は2人を殺害し逮捕された。自ら「極刑」を望み、刑務所では「再犯防止プログラム」を真面目に受講し、「精神的に落ち込むと自分より弱い女性を襲ってしまう」という自分の犯罪傾向を理解した。それなのに、出所後、すぐにまたしても性犯罪を犯して逮捕されてしまう。
深く反省したはずの寺本はなぜ犯罪を繰りかえしてしまったのか。寺本が語る再犯へ至った生活とは。なぜ衝動は抑えられなかったのか。そして長崎の事件の判決が出たときに見せた寺本の「本性」とは——。
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犯罪とは何なのか、更生とは何なのか。寺本と接見を繰り返し、その後は手紙のやり取りを通じて寺本の内面へと迫った石川記者による「『ある性犯罪者』衝撃の告白」は「文藝春秋」4月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています。
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「ある性犯罪者」衝撃の告白
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