新型コロナウイルスの感染拡大にともなって、「訃報」や「自粛要請」に対し有名人がどのような態度を示すかも厳しく問われるようになってきた。タレントの足立梨花、松嶋尚美の発信に批判が起きたことは記憶に新しい。2人の言動にはどのような共通点があるのか、なぜ炎上を繰り返してしまうのか。臨床心理士、経営心理コンサルタントの岡村美奈さんに、心理学的な見地から話を聞いた。
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「1カ月以上会ってませんので大丈夫です」
3月29日夜、新型コロナウイルスによる重度の肺炎を患い入院中だった志村けんが亡くなった(享年70)。いしのようこ、優香、磯山さやか、山瀬まみをはじめ、芸能界から悲しみの声が多数寄せられた。
これに先立ち、志村けんの新型コロナ感染と入院が公表された3月25日、『志村でナイト』(フジテレビ系)で共演していた足立梨花のツイートが物議を醸した。
「ええっと、、、とりあえず。1カ月以上会ってませんので大丈夫です」
ええっと、、、とりあえず。
— 足立梨花 (@adacchee) March 25, 2020
1カ月以上会ってませんので大丈夫です
「それにしても言い方がある」「好感度下がりました」などという批判的なリプライに対し、続けて「みんなが私を気にしてくれてたからの報告なんです」と反論した。なお、足立は志村の訃報を受けて、所属事務所を通じ「お父さんとのコントまだやりたかった。悔しいです。寂しいです。ご冥福をお祈り申し上げます」と追悼コメントを発表している。
「昨日友達と遊んじゃって、家で」
4月7日に緊急事態宣言が発令され、安倍首相が「人との接触を8割減らしてほしい」と要請した翌8日、『バイキング』(フジテレビ系)に自宅からリモート出演した松嶋尚美は「いや、めちゃ正直なこと言うと、昨日友達と遊んじゃって、家で」と発言。その後「だからニュースを見て余計ピリッとしたところもあるんやけど」と続けた。
なぜこのように、うかつにも見える投稿・発言をしてしまうのだろうか。実は、2人の行動にはある共通点があるのだという。臨床心理士の岡村美奈さんが解説する。