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為末大、本田圭佑、スガシカオが炎上……いま、有名人の「コロナツイート」が燃えやすい理由

2020/04/12

 4月7日、緊急事態宣言が発令された東京、神奈川、大阪、福岡など日本の大都市部。不要不急の外出を控え、仕事も出来る限りのリモートワーク。しかし様々な社会活動の「自粛」に対する「補償」の話はなかなか前には進まないまま、増えゆくばかりの感染者数をただただ眺める悶々とした日々が続いております。

「出勤しちゃうんだ」

 緊急事態宣言の翌日、「侍ハードラー」「走る哲学者」こと400mハードル日本記録保持者、為末大さんが「朝の山手線、乗客35%減どまり」というニュースにこんなコメントをつけてツイートしたところあっという間に大炎上しました。


 この為末さんの責めるような、呆れるような、見下すようなフレーズは、世のリモートワークでは仕事ができない人、今どうしても休むことのできない人、その他様々な事情で朝の混雑した電車に乗らざるを得ない人たちの心に暗い影を落としたのです。

為末大 ©文藝春秋

「ちょっと殺伐としてきたかな」からの「ごめんなさい」

 さらにそれに続けて

「もしこれでおさまらなかったら一段上の強制力がある措置を行わないといけないということになるのだろうか。そうなると憲法改正が必要なのかな」

 とツイート。「コロナと改憲を結びつけるな!」と火に油をそそぐ形に。その後「ちょっと殺伐としてきたかな」「時の流れに身をまかせ テレサテン」など平静を装っていたものの、2日後の10日に「ごめんなさい」と一言だけツイート。ああこれはお母さんに怒られるやつ。「何にごめんなさいなの!?」と怒られるやつ。逆ギレのような、被害者のようなニュアンスを多分に含ませたこの謝罪には、非難の声はもちろん

「有給も補償もない中で子供を育てるために働いてます」

「産廃業者です。ゴミ屋はテレワークできません」

「看護師です」

 と為末さんにとっては非難の声よりキツイ、当事者たちの悲痛な叫びが多々寄せられていました。