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票になることしかやらない

――しかし今、安倍政権の対応と比べることで「小池知事はすごい」という世論の風潮が出来つつあります。

舛添 とんでもない話です。こういう安易な風潮には、ちょっと待った! と言いたいです。小池知事本人も、見せかけのパフォーマンスをやって新型コロナ対応で株を上げたつもりになって、「これで自分は再選間違いなし」と思っていることでしょう。

 何度でも繰り返しますが、今回のパフォーマンスを見ても分かる通り、小池知事は票になることしかやりません。コロナ危機は票になる、と判断したから次々と動いているように見せかけているのです。

都知事時代の舛添氏 ©文藝春秋

 実は、一見地味で目立たない政策こそ重要なのです。その代表格で、小池都政がまったく手をつけていないことの一つが、都市計画です。

 先日、山手線の品川駅と田町駅の間に高輪ゲートウェイ駅ができましたよね。また、東京駅周辺の開発も進んでいる。渋谷駅周辺の再開発もそろそろ完成します。30年ごとに街を新しくしていくことが都市計画なんです。これらの再開発は、歴代都知事が引き継いで、進めてきました。じゃあ、渋谷の次はどこか。新宿なんです。都庁ができたのは1991年。もうすぐ30年が経つ。ところが、都庁の周辺を見てください。開発が進まず、寂しいままです。小池知事は、新宿副都心の都市計画を推し進めなければならない。しかし、一切手をつけていないでしょう。

高輪ゲートウェイ駅 ©AFLO

 新宿だけではないですよ。万事が万事、都市計画はなおざりです。選手村から国立競技場へ繋ぐ環状2号線は豊洲市場移転で小池知事が大騒ぎしたせいで開通が2年も遅れました。築地市場の跡地を大型バス5000台が停められる巨大駐車場にする計画も、大幅に遅れ、「五輪開催に間に合うか?」と危ぶまれていました。まあ、1年開催が延期したから結果オーライでしたが。しかし、今の小池知事はコロナを選挙に利用することしか頭にないので、東京都の都市計画はまた遅れてしまうでしょう。

 小池さんが東京都知事として具体的に何をやってどんな成果を挙げたのか。都民の皆さんには、これを冷静に判断してほしいと思います。パフォーマンスに振り回されるだけでは、彼女の思う壺ですよ。

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