《スペインのフェリペ国王は天皇陛下と電話で対談し、 #COVID19 に対する両国の対応と、パンデミックのグローバルな解決策に向けた連帯と国際協力について話し合いました。》

 現在、新型コロナウイルスの感染者数が世界2位となっているスペインの国王・フェリペ6世と天皇陛下が電話で対談されたことを、4月7日、スペイン王室の公式アカウントと在京スペイン大使館公式アカウントがツイート。現地メディアも取り上げ、話題を呼んだ(現在、在京スペイン大使館のツイートは削除)。

スペイン王室の公式ツイッターより

 スペインのマリア・テレサ王女は新型コロナに感染し、パリで亡くなっている(享年86)。世界の王室で新型コロナの感染による死去は初めてだという。電話の詳しい内容は分からないが、両陛下はお悔やみをお伝えになったのだろうか。ただし、宮内庁を通じて両陛下の弔意やお見舞いのお気持ちをお伝えになる場合は公表されるため、いずれにしても今回はプライベートな電話だったのかもしれない。

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「饗宴の儀」参列のため、皇居・宮殿「竹の間」を訪れたスペインの国王・フェリペ6世とレティシア王妃を出迎え、あいさつを交わされる天皇皇后両陛下 宮内庁提供

 昨年10月に行われた「即位礼正殿の儀」や「饗宴の儀」に参列し、祝意を伝えるため来日していたフェリペ国王とレティシア王妃が、天皇皇后両陛下と親しく会話を交わしていたことを記憶している人も多かったはずだ。この投稿に対し、リプライには「VIVA!!」などと好意的な受け止めが続いていた。

国民への天皇メッセージはまだない

 新型コロナの感染拡大が続くなか、「緊急事態宣言」の発令から2週間を迎える。

 安倍晋三首相は、発令の日となった4月7日の記者会見で「人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減することができれば、2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができます」と述べていた。

 4月16日には、緊急事態宣言を全国に拡大している。2週間の節目で宣言による効果があったのか検証し、大型連休が終わる5月6日までの期間を延長するか、判断するという。

2月23日、天皇誕生日を祝う「茶会の儀」に臨まれる天皇皇后両陛下 宮内庁提供

 天皇陛下から国民へ直接語りかけるようなお言葉は、今のところまだない。慎重な判断が求められる非常事態のもとで、象徴としてのお立場からお気持ちを伝える困難さがにじんでいるように私は受け止めている。