このところ、天皇陛下や皇族方のご動静が報じられる機会は少なかった。両陛下のイギリス訪問は3月19日に延期が発表されており、4月19日に予定されていた秋篠宮さまの「立皇嗣の礼」は、5日前に延期が決まった。5月末の春の園遊会も中止となり、天皇陛下や皇族方が出席される予定だった行事も中止や延期が相次いだ。
4月11日には、皇宮警察の赤坂護衛署の幹部が新型コロナに感染したことが発表された。天皇陛下、皇族方との接触はないというが、東京都の感染者数を考えると、いつ他の職員や皇室への感染が起きてもおかしくない状況といえるだろう。
両陛下や愛子さまの「外出自粛生活」
両陛下や長女・愛子さま(18)はどのようにお過ごしなのだろうか。陛下は毎週2回、火曜日と金曜日の御執務は変わらず続けられている。外出を伴うご活動は宮中祭祀などに限られるようだ。4月14日には稲作を伝える恒例行事のため、皇居で苗代に種もみをまかれた。認証官任命式などの国事行為は、必要があれば行われる方向だという。
3月22日に学習院女子高等科を卒業された愛子さまは、学習院大学文学部日本語日本文学科に進学された。授業開始時期は、5月11日に繰り下げられ、当面はオンデマンド・オンライン等の授業を取り入れるという。授業開始後も当面はスマートフォンで受講できるように開講されるが、自宅にインターネット環境(Wi-Fiなど)や設備(カメラとマイク付きのパソコン)がない場合は、授業開始日までに準備する必要があるようだ(4月6日、学習院大学ホームページ)。
卒業式の時点では、4月3日の入学式は中止が決まっていたものの、愛子さまが大学へ通学されるご様子の取材なども検討されているようだったのだが、1カ月ほどで状況は大きく変わった。
雅子さまのお過ごしようは最もベールに包まれているといえるかもしれない。「春季皇霊祭・春季神殿祭の儀」(3月20日)には、ご体調を徐々に整えられ、18年ぶりの出席が実現したが、4月3日に行われた「神武天皇祭皇霊殿の儀」は欠席された。
しかし、4月10日(当初6日の予定が延期)にお住まいの赤坂御所で、両陛下は新型コロナについてのご進講を尾身茂氏から受けられたことが報じられ、久しぶりに雅子さまのご様子を拝見することができた。