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階段の裏側にひっそりと開業の経緯
このあたりで、籠原駅の歴史を改めて振り返ってみよう。籠原駅の開業は1909年。高崎線が通ったのは1883年だから、それから26年後の駅誕生だった。お隣の駅は熊谷と深谷でどちらも中山道の宿場街としての歴史があり、その中間の籠原に駅ができないのもうなずける。地元の大正寺というお寺が中心となって請願した結果の籠原駅誕生だったとか。駅ができたおかげで少しは集落も生まれたようだが、本格的に住宅地になっていったのは戦後の1970年代以降。車両基地も生まれ、東京にも意外と近い(1時間ちょっと)のベッドタウンとして人口を増やして今に至ったという。
と、そんな歴史を感じられるポイントはあまりなく、北口のロータリーに続く階段の裏側にひっそりと開業の経緯が刻まれた案内板があるくらい。いつまでも灼熱の籠原に居てもすることもないし、そもそも熱中症になりそうなので、約2時間くらい滞在して新宿まで帰ってきた。往復含めて約5時間。成果は特にアリマセン。でも、そんな休日を過ごすのも、これまた贅沢というもの……と思うのですが、いかがでしょうか?
写真=鼠入昌史