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安倍政権と検察の熾烈な攻防

 すぐさま野党が、検察庁法で守られてきた司法の独立をないがしろにした政治介入だ、と追及の火の手を上げた。対する安倍首相は、従来の法解釈を変更したと言い逃れる。この首相答弁に森雅子法相や、法務省・人事院の役人は焦り、答弁は二転三転していった。まるでモリカケ国会の再来だった。

 総理の意向で「政権の守護神」(黒川氏の異名)が検事総長に就任すれば、国民の目には、もはや検察は政権の軍門に降ったと映る。なぜ安倍首相は、検察組織の独立性に触れる禁じ手に手を出したのか。それには、首相官邸と法務検察との深くて長い因縁がある。

黒川東京高検検事長 ©時事通信社

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 実はこの異例の人事の裏で、例によって「官邸官僚」たちが暗躍していた。「文藝春秋」5月号及び「文藝春秋 電子版」に掲載した「安倍首相vs検事総長の信念」では、ノンフィクション作家の森功氏がこの人事の緊迫した裏側を徹底取材。官邸と検察の水面下での攻防に加え、安倍首相の意を受けた官邸官僚の実名を挙げ、検察側にかけ続けた「圧力」についても詳述している。

出典:「文藝春秋」5月号

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文藝春秋

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検事長「定年延長」の真実 安倍首相vs検事総長の信念