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2人の死の意外な共通点
父は母が亡くなってから、その遺品をすべて捨てた。彼女が死んだ事実を受け入れることができなかったのだ。
「もうすでに父の家は事故物件だったんです」
監察医に「バタッと死んだから事故死扱いになるかもしれません」と言われたMさんはそう答えた。母が自殺した時点で、不動産的価値は下がっていたのだ。
「最後、父は母と同じ位置で亡くなっていたので、なんか繋がってるものがあったんじゃないですかね」
毎日どこかで事故物件は増え続けている
厚生労働省の調査によると、毎年約7万人以上の日本人が虚血性心不全によって死亡している。また、自殺者の数は毎年約3万人だったのが、令和元年には約2万人になった。とはいえ決して少ない数字とは言えない。
そして当たり前のことではあるが、新型コロナウイルス感染症に関わらず、毎日どこかで誰かが亡くなり、事故物件は今も増え続けている。