NHK大河ドラマ『炎立つ』『北条時宗』の原作者で、岩手在住の直木賞作家・高橋克彦さん。日本古来の伝承や超常現象などを扱った『総門谷』『竜の柩』など、伝奇SF小説のジャンルでも多くの傑作を生み出し、根強いファンを獲得している。

 現在、コロナ封じの妖怪としてSNSなどで話題の「アマビエ」も、かつて自身の小説に登場させたという高橋さんが、その謎につつまれた正体に迫る。

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――現在、コロナ除けのおまじないとして「アマビエ」の画像が、SNSを中心にして拡散されています。

高橋 私の住んでいる岩手はまだ感染者ゼロですが(4月20日現在)、それだけに安心できないという緊張は、他の地域より強いかも知れません。こういうときの神頼み、ではありませんが、私の親しいアーチストの皆さんの描いたアマビエの画像を一挙に掲げて「コロナ退散」を念じることにしまいた。南波健二さん、中野耕一さん、岸田尚さん、そのだつくしさんの手掛けたものです。

南波健二さん
中野耕一さん