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妖怪アマビエは一体どこから来たか!?

――話題になっている「アマビエ」ですが、そもそもどんな妖怪なのでしょうか。

高橋 アマビエとは江戸時代後期に熊本の沖合から突如出現した妖怪の類いです。けれど人間に悪さをするわけでもなく、むしろ人々の救済のためにやってきたのだ、と自ら語り、数年後に必ず襲い来るであろう疫病を予言し、その時がきたら私の似姿を描いたものを戸口や屋内に飾れば良い、と言って再び海の中に消えていきました。

岸田尚さん
そのだつくしさん

――当時から現在に伝えられているような姿形を?

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高橋 その姿と言えば頭は人間の顔に鳥の嘴のような尖った口。上半身は鱗状の衣服に覆われ、下半身は3本の足、あるいは2本の足に1本の尾なのかもしれません。いずれにしろ異形のものであったのは確かです。

 普通であれば眉唾な話、と無視されそうなことですが、これが瓦版として、しかも克明な姿まで描かれたものが売り出されたことで国中にあまねく知られる存在となりました。結局はその後何年も大々的な疫病が発生しなかったことでアマビエ熱も冷めて行ったのですが、幕末のコロリの大流行でまた復活を遂げたというわけです。

――実際に江戸時代の瓦版などにも残されていると伺いましたが、一体どこからやってきたのか……。 

高橋 正体は未だに謎とされながらも、人語を用い、海の中から出現したのは確かなようです。アマビエのアマは海女(あま)から連想された言葉でしょう。

 なればビエとはなにか。私はだいぶ以前から海中を自由自在に行き来する潜水艦の類いと考えていました。もっとはっきり言うとUFO(未確認飛行物体)ですね。ここでの飛躍に驚かれる方もいるでしょうが(笑)、その根拠はUFOの形にあります。古代から空飛ぶ円盤には、様々な呼び方がなされてきました。多くは円い形状からでしょうが、「空飛ぶ豆」の呼び名も――ビエとあるので咄嗟には結びつけないでしょうが、これは当時の貧しい民らが常食としていた稗(ひえ)から生まれた呼び名であると私は思います。稗は米より丸く、よりUFOの形に似ています。