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のん、はじめてのフェス日記――なぜこのタイミングで本格的な音楽活動を始めたのか?

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“矢野顕子研究”から“忌野清志郎モノマネ”へ

500部限定で販売したカセットテープ ©KAIWA(RE)CORD

―― B面には、どうしてRCの『I LIKE YOU』を選んだんですか?

のん もともと、矢野顕子さんの研究をしているうちに、矢野さんと忌野清志郎さんが共演している『ひとつだけ』という曲に出会ったんです。それ以来、忌野清志郎さんのモノマネをするのが大好きで(笑)。清志郎さんは年齢不詳でエネルギッシュなんですよね。共演したRCのギタリスト・CHABOさん(仲井戸麗市)が、私がこの曲を歌ったことを「(天国の)清志郎くんに、今日知らせておきます」って言ってくださったときはシビれました。「曲書いた奴って、歌ってくれるの一番うれしいはずだから。伝えておくよ」と。

―― 曲を作ったり、歌詞を書いたりするのは家で?

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のん 家でやりますね。言葉を変えたほうがいいとか、細かい調整は現場でスタッフの皆さんとやります。曲も歌詞も、夜中のほうがわいてきますね。ときには朝までかかってしまって。レコーディングはまだまだなので、ギターを特訓しなくちゃ……。練習もお家でやってます。すごくちっちゃいアンプを使っていて、いまのところご近所から苦情は出ていないですよ(笑)。

©KAIWA(RE)CORD

―― 去年は『この世界の片隅に』一色でした。今年は音楽中心になりそうですか?

のん 9月には「オヒロメ・パック」の2曲を収録したEP版のレコードを発売する予定です。今後、シングル、アルバムのCDもリリースしていきたい。オリジナルの曲で気に入ったものもできているんです。大友良英さんとも面白いことをご一緒できたらと思っていて。大友さんは、「何でもやるよ。1曲だけでいいの?」って言ってくださったみたいで!

 私は、全部同時にはできないので、今は音楽の時期ですね。デビューに向けて頑張らないといけないです。へんてこりんに面白く楽しく、新人レーベル代表、新人ミュージシャンとして、頑張ります!