「サザエさん45年ぶり再放送」というニュース。
「収録ストックなくなり17日から…オイルショックの影響以来2度目」(スポーツ報知5月10日)。新型コロナウイルスの影響ということだが、私はこの「再放送」がとても楽しみなのです。
「使いまわしてください」と語った長谷川町子先生
今年は作者・長谷川町子の生誕100周年。
「東京人」5月号の長谷川町子特集では「アニメ『サザエさん』制作秘話」として、アニメ版のスタート時から制作に携わる毛内節夫氏(株式会社エイケン相談役)のインタビューが載っている。
毛内氏は1985年からプロデューサーになった。脚本陣も総入れ替えとなり、スタッフの多くは「新しいドラマを作るんだ!」と意気込んでいたという。
しかし、
《長谷川先生は『今まで通りでいいんです』とおっしゃるんです。原作には限りがあることについても『使いまわしてください』と。『名人芸は何度繰り返してもよいものですから』というお話でした。》
なので脚本陣には改めて過去の作品の脚本を読んでもらうところからはじめたという。すでにこの頃からアニメ版「サザエさん」は作者お墨付きの「名人芸」となっていたことがわかる。となれば2020年の今だって価値は変わらない。過去作を堪能するチャンスなのだ。
ちなみに当時の脚本家のひとりには三谷幸喜氏もいて、1985年に放送された「ワカメの大変身」など4本を担当している。うっかり再放送されないだろうか。
さて、今回は原作である「漫画」のサザエさんについて紹介したい。