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うっかり口を滑らせないよう気をつけたい「NGワード」

 散らかった部屋に入った瞬間、つい口にしてしまうのが「掃除してる?」である。相手にしてみれば「不潔な部屋に住んでいる」と同義で、嫌なら帰ってくれと言いたくなる。こぎれいな服装をしているような相手ならなおさら、ギャップには見てみぬふりをしてあげたい。

 もちろん「こんな狭い部屋に住んでいるのか」も失礼。「家賃いくら? この家いくら?」とすぐに金額を知りたがるのは、かなり親しい関係だとしても品がないうえに余計な詮索だ。

 ほかには家具などを「ふ~ん、こういうのが趣味なのか」と上から目線で評価することも厳禁。インテリアを話題にするときはホメるのが前提だ。なお、いくら相手のことを思っていたとしても、後輩に対して「規則正しくしろ」「自炊しろ」などと説教するのはウザい先輩でしかない。

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意外と忘れがちな「大原則」

 土産をどうするかは悩むところで、つい見栄を張って豪華なものを持って行ったりするが、豪華であればあるほど相手を恐縮させる可能性があるので感心できない。といって手ぶらというのも気が引けるという人は、飲食してから泊めてもらうときや、持ち寄りで部屋で飲み食いするときにゲストハウス代のつもりで3000~4000円程度、相手の分を負担するつもりで多めに出すのがいい。

 お泊まりで重要なのは、感謝の意をわざとらしくなく表すこと。たとえば洗い物を買って出る、使用したテーブルの拭き掃除をする、「タバコ吸っていいよ」と言われても室内では絶対吸わない、などである。

 相手を不快にさせないテクニックでは、本棚、CD棚をじろじろ見ないことも覚えておこう。部屋のなかは無防備で、あまり知られたくない嗜好が丸出しになっていることもある。なので、見たときには相手を認める内容で話題にすることを心掛けたい。

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 最後に盲点となりがちな点にも触れておこう。ひとつはトイレ。家族がいる場合にはもちろん、相手が独身の男性でも座ってすべきである。2つ目は湯舟。入浴後には浴槽内の髪の毛チェックをして、できるかぎり痕跡を残さないのがマナーだ。

 学生時代ならいくらでも許された無礼講も、いい歳の大人になったら通用しない。逆に、マナーさえ守れば、相手のプライベート空間でも、程よい距離感でいられる。人間関係の大切さが身に染みたコロナ禍の後だからこそ、これまでより少しだけ気を使って、人を不快にさせないお泊まり術を身に着けたいと思うのだがどうだろう?