2020年5月。世界中を覆い尽くす未曾有の事態を前にして、あらゆる業界で新しい基準が生まれようとしている今、注目を集める人がいる。

 目黒の一つ星イタリアン「Restaurant L’asse(ラッセ)」のオーナーシェフ・村山太一だ。

 9年連続でミシュランガイド「一つ星」を獲得した名店で腕をふるう村山さんは、その傍らでサイゼリヤでのアルバイトを続ける異色の料理人。

ADVERTISEMENT

「飲食店の月々の平均利益率って10%しかない。このままの経営スタイルだと、何かあればすぐに潰れてしまう。規模は違っても、収益性の高さをはじめ、サイゼリヤのビジネスに学ぶべきところはたくさんあると思いました。そこで、実際に体験してみたかったんです」

「Restaurant L’asse(ラッセ)」のオーナーシェフ・村山太一氏

 3年ほど前からアルバイトとして厨房に入り、食材調達から効率を極めたオペレーションや従業員の動線設計など、全国展開する巨大イタリアンチェーンのノウハウを吸収する日々が続いた。そして究極の「個人店向け財務改善、業務効率化策」を編み出した。

 現在、村山氏を含め4人のスタッフで営業をつづけるラッセは、徹底した工数管理で24席の店を過不足なく回しながら、余剰時間で従業員のスキルとモチベーションアップのための機会まで確保している。そして前年比80%になったら潰れると言われる飲食業界において、同30%でも生き残れる“筋肉質”な店舗経営スタイルを身につけた。

 そのスタイルがあったからこそ、自粛営業期間中も見事、黒字化を達成することができたという。

 一体、どんな工夫があったのか? そしてこれからの飲食店経営の「ニューノーマル」について、なにを思うのか?

◆ ◆ ◆

 文藝春秋の電子小説誌『別冊文藝春秋』は、5月28日(木曜)の夜7時半から、村山シェフとSF作家・小川哲さんとのトークライブをTwitterとZoomウェビナーで無料配信する。

 小川さんは、日本SF大賞と山本周五郎賞を受賞した『ゲームの王国』や直木賞候補作『嘘と正典』で注目を集める新進気鋭の作家で、壮大なスケールで描かれる小説世界において、常に「あり得たかもしれない未来」を探求してきた。

 現実を先鋭化し物語を紡ぐ異能の作家と、奇想天外な道のりを経て業界のトップランナーとなった料理人が、想像力と突破力、さまざまな知恵を持ち寄り、現実を更新していくためのライブトークを繰り広げる。

SF作家・小川哲さん

詳細は以下の通り。

《配信概要》

別冊文藝春秋ライブトーク(無料配信)
村山太一×小川哲「レストランは変われる! 自粛営業でも黒字達成の秘密 ゲームチェンジ後のトップランナー vol.1」

■配信日時
2020年5月28日(木) 19:30より1時間半程度を予定
*「Restaurant L’asse(ラッセ)」店内より生配信

■視聴方法
1)Twitterライブ(文藝春秋digitalアカウント@gekkan_bunshun)による無料配信。

2)Zoomウェビナーでの視聴

Peatix   https://bunshunevent2.peatix.com
こちらで無料視聴券を取得してください(限定950名)。
ウェビナーでの視聴の場合、事前、及びライブ配信中に村山さんや小川さんへの質問をすることができます。奮ってご参加ください。(Twitterでは質問ができません)

PC、タブレット、スマートフォンで視聴できます。
配信コンテンツにつき、通信状況によって音声、画像が乱れることがございます。
ご了承くださいませ。

■プロフィール

村山太一(むらやま・たいち)
1975年、新潟県十日町(旧中里村)生まれ。京都の料亭にて茶懐石を修業。2000年にイタリアに渡る。二つ星2店を経験し、三つ星レストラン「ダル・ぺスカトーレ」へ。シェフであるナディア・サンティーニのもとで徹底的にイタリア料理を学ぶ。最後は副料理長に。2008年帰国。2011年5月12日、オーナーシェフとして独立、「Restaurant L’asse(ラッセ)」をオープン。

小川哲(おがわ・さとし)
1986年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年、『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞しデビュー。18年、『ゲームの王国』で第38回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞受賞。19年、『嘘と正典』で直木賞候補。

■お問い合わせ
event@es.bunshun.co.jp(文藝春秋イベント事業部)