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「トリプトファンを摂ると昼間に幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが作られ、それが夜、メラトニンに変化するからです。トリプトファンは豆腐、納豆などの大豆製品や、卵、乳製品、ピーナッツ、バナナなどに豊富に含まれています。

 ただ、そうした特定のものをたくさん食べるのではなく、意識しながら栄養のバランスが良い食事を規則正しく摂ることが大切です。私たちが久留米大学の教職員や学生に向けて出した『新型コロナウイルス感染症拡大防止のための留意点について』でも、『十分な睡眠とバランスのよい食事』を保つようにと書きました」

家族がいる人は一緒に食事を!

 外出しづらいだけでなく、人にも会いづらいとなると、限られた楽しみの一つが「食べること」になる。内村氏は、「家族のいる人はできれば一緒に食事をしてください」と勧める。

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内村直尚氏(久留米大学学長)

「一人で食べると孤独感が強くなって、不安が高まってしまう。家族でゲームをしたりテレビを見たりして、楽しく過ごすことも大切です。笑うことでリラックスできるだけでなく、NK細胞の活性を上げるという研究があるからです。

 最近はビデオ通話を使って、たくさんの人の顔を見ながらお酒を飲む『オンライン飲み会』も流行っているようです。適量のお酒を飲むことでリラックスでき、ストレス解消になるなら、お酒を飲むのは悪くはないでしょう。ただし、一人でたくさんお酒を飲んで、憂さを晴らそうとするのはお勧めできません。アルコールは睡眠の質を悪くするからです」

出典:「文藝春秋」6月号

 内村氏へのインタビュー「昼間の光が『良質な睡眠』をもたらす」(「文藝春秋」6月号および「文藝春秋 電子版」掲載)では、睡眠の質を高める「光の浴び方」、相手の負担を軽くする愚痴の言い方、高齢者にラジオを勧める理由、睡眠薬の適切な飲み方など、「眠り」の観点から新型コロナウイルスとの闘い方についても詳細に語っている。

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文藝春秋

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 昼間の光が「良質な睡眠」をもたらす