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「バラエティと下ネタ」でリスナーの心を掴んだ

 まずは『笑う犬』や『はねるのトびら』などのバラエティ番組を見て育ったことをアピール。とっつきやすさを醸し出したところで、関西の人なら分かるサウナ「京橋グランシャトー」やラブホテル「もしもしピエロ」といった『サンテレビ』でおなじみのCMトークでリスナーの心をギュッと掴み、「空気を吸うように下ネタを言っている」と自ら豪語するように下ネタを連発。おじさんがスナックの片隅で話してそうなトークのオンパレードだった。

 ウイカはリスナーが参加しやすいように「こういう話も大丈夫」とサインを送ったのだ。一度軌道に乗ると、ピッチャーとしてリスナーが好きそうな球を投げるだけではなく、バッターとしてもリスナーが投げた下ネタをバカスカと打ち返していた。

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 ウイカのトークは絶妙に心を掴まれるワードが随所で出てくるため、面白いほどにスルスルと引き込まれる。トークの内容は決して下ネタばかりというわけではなく、彼女が好きなものや日々の生活において引っかかった出来事が多い。その隙間に下ネタが入ってくるといった雰囲気だ。

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本当に1990年生まれ?

 彼女のラジオは、聴くと頭が冴えて眠れなくなるため、私は体力的に厳しい時はradikoのタイムフリーで聴いている。そして、特におじさんにとって引っかかるワードが多かったのが、5月18日放送回だ。この日は復活してほしいもの、懐かしいものに関するメッセージがリスナーから続々と寄せられた。

「Gコード予約」「『きいてアロエリーナ』のCM」など、話題は90年代~2000年代のものが多かったが、ウイカは「本当に1990年生まれの29歳?」と検索して確認したくなるほど話を膨らませていた。

©iStock.com

 ウイカは初めて投稿したリスナーも大切に迎えるほか、単発で放送した時から参加している人のラジオネームを覚えていて「ありがとう」と一言添えることも。彼女の番組には、他の人気ラジオ番組でよく読まれているリスナーも参加している。

 そうしたリスナーのノリの良さも、番組を大いに盛り上げている。リスナーはメールのネタになりそうな話を掴むと、1秒を争うスピードでメールを書いて送る。ウイカがサンテレビで放送されていた大人向けバラエティ番組『夜美女』(2003年~2007年 出演:矢部美穂、岡本夏生、久本朋子ほか)の話をすると、リスナーから即座に「山陰にはパッション屋良が出ていた『おとなのびっくりクリニック』という番組がある」との情報が届き、ウイカの妄想を掻き立てた。