おサイフケータイも対応
FeliCa搭載でおサイフケータイに対応するのも利点のひとつです。交通系ICカードと同等サイズのボディということもあり、それらをかざすのと近い感覚で、通勤や買い物に活躍します。ボディが滑りやすいため、保護ケースを用いて滑り落ちにくく工夫する必要はありますが、おサイフケータイ専用の端末として持ち歩くのも悪くありません。
このほかにも、防滴防塵対応、顔認証、最大8台のテザリング対応など、「エッ、ここまで対応しているの」という機能が目白押しです。Wi-Fiも、最新のWi-Fi 6(802.11ax)対応ではないものの、802.11acに対応しており、現行のミドルクラスのスマホと比べても遜色ありません。
そしてもうひとつの目玉が価格の安さです。もともと17,000円と十分リーズナブルな価格だったのが、この6月17日までは通信プラン「Rakuten UN-LIMIT」の同時申込により、なんと1円で購入できます。もともと楽天モバイルは通信プランの安さが売りなだけに、スマホ本体が数万円もするとちぐはぐになってしまいますが、そうした点でも抜かりはありません。
最大の課題はバッテリーの持ちの悪さ
とはいえ、いざ実際に使ってみると、いくつかの点でネックとなる部分があることに気付かされます。
まずは一画面あたりの情報量の少なさです。3.6型というコンパクトな画面は、文字サイズを変えてしのげるブラウザや電子書籍はまだしも、サイズを縮小するとランドマークの表示が間引かれる地図アプリなどは、実用的ではありません。「小さくても我慢できる」と思っていると、情報量の少なさが使い勝手の悪さに直結することを思い知らされることになります。
またホーム画面は、なるべく多くのアプリが表示できるよう、アプリからテキスト名を省いたアイコンだけの表示を採用しているため、どのアイコンがどのアプリかを覚えていないと、使いづらいことこの上ありません。Androidスマホやタブレットでのアプリの利用経験がない限り、慣れるまで時間がかかることは必至です。
また容量約1250mAhのバッテリーの持ちの悪さも、実用面での大きなネックです。具体的には、バッテリー100%の状態から、待受状態のまま放っておくだけで、わずか1日半後にはバッテリーがゼロになってしまいます。外出先で通話やメールチェックをしていると1日持たない可能性もあり、モバイルバッテリーを携行してまで本製品を使用するかは、悩ましいところです。