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「今年こそは」と言い続けて24年 私がオリックスを信じる理由

文春野球コラム ペナントレース2020

2020/06/19

 田口壮さんのバックホームを観て、本西さんのバックホームを観て、イチローさんのバックホームを観て、オリックスのシートノックを観終わったら、最高のイメージを持って家に帰って練習に没頭する……これが僕の小中高時代のモチベーションツールでした。

 90年代のオリックス・ブルウェーブのシートノックはまさに芸術的。

 前述の外野手3人の肩は抜群。ホームベースへ向かって糸を引くような送球が中嶋聡捕手や三輪捕手のキャッチャーミットに突き刺さる。いつかあんな送球が出来たらと夢を見ている僕がいました。

 福良さんのグラブ捌きも、馬場さんのカバーリングも、大島公一さんのスナップスローも、小川さんのスローイングも大好き。風岡さんや勝呂さんの安定感、安心感も愛おしく、長谷川滋利さんが同じ兵庫県出身で、東洋大姫路高校だと知って、中学3年生の時には同校の学校説明会にも一人で行きました。佐藤義則さんの縦のカーブと野田浩司さんのフォークボールがどれくらい落ちるのか知りたくて、父親に言ってバックネット裏の一番前まで連れて行ってもらい、何センチくらい落ちているかメモを取っていました。

 1996年のオリックス優勝メンバーは今でも鮮明に覚えています。あの年は、当時、イチローさんが良く被っていたdj hondaさんのキャップを被り、ブルーウェーブのユニフォームを弟と取り合いをしてグリーンスタジアム神戸に公式戦を観に行っていました。もう24年前ですか……間もなく四半世紀の時が経過します。「今年こそは」と言い続けて、24年目。「今年こそは」が24回分も貯まっています。

筆者・田中大貴

オリックスの優勝が日常になるように……

 T-岡田選手は藤井康雄さんくらい打ってもらって、田嶋投手に星野伸之さんくらいの働きをしてもらって、新婚の大城選手は大島公一さんくらいリーダーシップを発揮してもらって、若月選手には中嶋聡さんくらい盗塁を刺しまくってもらって、我らが吉田正尚には打率3割台半ばを打てる力があると思うし、30本塁打以上を打ってもらって、イチローさんに近付くような打撃成績を残してもらいたい。

 全国2000万人のオリックスファンの皆さん、上記の成績や役割であれば優勝争いに加われますよね?! 「今年こそは」ですよ、本当に。メンバーは揃ってきているんです、本当に。

 新加入アダム・ジョーンズが、96年に本塁打王と打点王を獲得したトロイ・ニールくらい打ってくれれば優勝しますよ、本当に。あの時は32本塁打、111打点。ニールさんは大リーグ在籍3年で230試合の出場で37本塁打。私たちのジョーンズさんは大リーグで14年、1823試合282本塁打。実績から行くとあのニールさんを超えちゃいますよ、本当に。

吉田正尚(中央)らオリックスナイン

 いやいや優勝するのは簡単なことじゃないでしょ?と思いながら私の文章を読んでいるあなた! 確かに簡単じゃありません。でも信じましょうよ、非日常は信じることから生まれるんですよ! あ、非日常なんて言っちゃダメですね。オリックスの優勝が日常になるように私は信じているんです。