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(4)アプリ→iPad miniの圧勝、Amazon製に限定すればFireも

 FireはAndroidの標準ストアであるGoogle Playストアに対応しておらず、アプリはAmazon独自のアプリストアからダウンロードして利用します。アプリの品揃えはお世辞にも多くなく、iOS やAndroidでは当たり前のように用意されているアプリが、Fire向けには存在しないこともしばしばです。ただしAmazonの電子書籍、動画など自社コンテンツはチューニングされており、使い勝手も含めて良好です。

 一方のAppleは、アプリの品揃え自体は文句のつけようがありません。ただしFireと同様、自社製でない電子書籍や動画などのコンテンツは、アプリ内ではなくブラウザを開いて購入しなくてはいけない場合があり、わずらわしく感じることもあります。FireであればAmazonの、iPad miniであればAppleのデジタルコンテンツをどれくらいの頻度で利用しているかで、評価は変わってくるでしょう。

Appleの「App Store」(左)と、AmazonのFire向けアプリストア(右)。アプリの数だけで比較すればAppleの圧勝です

(5)表示のきめ細かさ→iPad miniの圧勝

 画面の解像度は、iPad miniが326ppiとスマホ並の高解像度であるのに対して、Fireは200ppiを切っており、細かいディテールの表示には向いていません。そのためFireは、コミックの見開き表示では細かいセリフが読み取れなかったり、またアイコンなどのグラフィックでは解像度の低さが目立ちます。こうした表示上のストレスを抱えたくなければ、iPad miniを選ぶべきでしょう。

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同じアプリのアイコンをほぼ同サイズで表示したところ。iPad mini(左)は細部までなめらかですが、Fire(右)は解像度の低さが目立ちます

(6)スピーカー性能→動画再生であればFireが有利

 スピーカーは、画面を横向きにした時に、iPad miniは本体右側からのみ音が出る配置なのに対して、Fireは本体上部の左右からステレオで音が出る配置になっています。動画再生時の自然な聞こえ方を重視するならば、Dolby Atmosにも対応したFireのほうが上でしょう。ちなみにイヤホンジャックはどちらの製品にも搭載されていますので、有線イヤホンを愛用している人も安心です。

横向きの配置では、iPad mini(左)は右側面からのみ音が出るのに対して、Fire(右)は本体上部の左右からステレオで音が出ます

(7)セキュリティ→iPad miniが強固かつ利便性も上

 iPad miniは、ホームボタンと一体化した指紋認証センサーによってセキュリティが強固に保たれているのに対して、Fireは指紋認証や顔認証に対応しておらず、毎回パスワードもしくはPINを使ってロックを解除しなくてはならず、利便性はiPad miniが圧倒的に上です。家族間で、あまり厳密にセキュリティをかけずに共用するならば、Fireでも支障はないかもしれません。

Touch IDによってロックを簡単に解除できるiPad mini(左)に対して、Fire(右)は毎回パスワードかPINを手入力する必要があります