強いですねぇ。強い。
開幕してここまで13勝6敗(※7月10日現在)でパ・リーグ単独首位の我らが東北楽天ゴールデンイーグルス、8連勝で勢いに乗る千葉ロッテマリーンズとの6連戦も終わってみれば5勝1敗と圧倒した。
正直ここまで山本由伸投手に完璧にやられたオリックス・バファローズ戦以外は、参りましたの展開は一度もないような気がする。
わかりやすかったのは7月7日の福岡ソフトバンクホークスとの試合だ。
先発の千賀滉大は、先頭の茂木栄五郎に対して159キロを3球続け4球目には自己最速タイの161キロ、最後も159キロで三振。この始まりは最悪の未来を予感しがちだが、続く鈴木大地が4球目のその日初めて投げた変化球をいとも簡単にレフト前に運び、浅村栄斗四球後に島内宏明がセンターオーバーで2点を先制した。パ・リーグ打率、打点ベスト10に3人が名を連ねる打線を考えるとピッチャーも力の抜きどころがない。初回に29球を投げた千賀投手は結局5回3失点でマウンドを降りた。
この日イーグルスはピッチャー2人で115球、一方ホークスはピッチャー4人で147球を投げている。なんか勝ったような書きようだがこの試合は4点取られて負けている。
なんだか負け方が異常に強いのだ。
お笑い芸人から見ても凄い辰己涼介の「トークの間」
勝ちゲームが多いと、おのずと増えるのがヒーローインタビュー。
ファンにとってあんなに気持ちのいい瞬間はない。
そしてうちには辰己涼介というヒーローインタビューハズレなしの男がいるではないか。
思えばドラフト指名時の記者会見。
「楽天カードを作ることからはじめたい」発言から、僕達ファンは心を鷲づかみにされている。
去年ルーキーながら何度も上がったお立ち台でもそのチカラを見せつけている。お笑い芸人的に考察すると、コテコテの関西弁の割にサラッとした言い回しが、東北の土地柄にも実にマッチしているように思う。
そして一番凄いのは質問されてからの「間」のとり方だ。
昨シーズン5月24日、美馬投手とお立ち台にあがったヒーローインタビューがわかりやすいかもしれない。
辰己涼介は、ヒーローインタビューでやりがちな最初に大声で叫んだりはしない。インタビュアーからの形式ばった非日常の言葉を「うわぁ~ん、まぁ、でもぉ~」と日常の言葉に変える事でお客さんとの言葉の距離を近づけてから話すので、自然と笑いやすいのだ。
文字に起こせば普通の事でも球場は笑いに包まれている事だってある。まさに辰己マジック。
先日7月3日、則本投手とのお立ち台では、
「去年則本さんに散々守備の人、守備の人いわれて結構頭にきてたんで……」
「先輩じゃなかったら泣かしたろおもてたんですけど……」
と言い放ち、横で爆笑する則本投手を見ながら、無観客じゃなかったら球場が揺れている様子まで想像させてくれた。
ファンが絶対喜ぶ架空ヒーローインタビュー
という事で今回はファンが絶対喜ぶ辰己涼介のヒーローインタビューを妄想したい。
中継ぎでの活躍が評価され、今季初先発を8回1失点と好投した安樂智大投手と辰己涼介の2人でお立ち台に上がったら……。
【辰己涼介架空ヒーローインタビューwith安樂智大】
インタビュアー(以下――) 本日決勝タイムリーを含む3安打猛打賞の辰己選手です! 見事なタイムリー、どんな気持ちで打席に入りましたか?
辰己 いや、まぁ~、そやなぁ、安樂さんは~、あっ同級生やし安樂か、いや僕ら世代のスーパースターに呼び捨てはねぇ。アンちゃんかな。アンちゃんがええピッチングしとったからぁ……アンちゃん? アンちゃんでいい? なんて呼ぼう?
安樂 なんでもええわ(笑)。質問に答えろやっ。
辰己 あっ、集中してました。はい。
――安樂投手のピッチングは後ろからみていてどうでした?
辰己 しっかり四隅に投げ分けてたんやろけど、アンちゃんの肩幅で全然みえませんでした。
安樂 うそつけ。
――では最後に全国のイーグルスファンの皆さんにメッセージをお願いします。
辰己 ほな、アンちゃん一緒にいくでぇ~、せーの! や、れ、ば、で、き、る!!
安樂 ティモンディ高岸か! 俺の高校の先輩のやつやー。
わぁぁぁー。