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『ナイトスクープ』の視聴率調査、何歳まで続けられるか?

 アースマラソンを走破した2カ月後には東日本大震災が発生した。翌2012年8月には被災者支援のため「Run Forward KANPEI みちのくマラソン」の第1回を開催する。このとき寛平は、岩手県山田町から福島県いわき市まで総距離440キロを9日間かけて走る一方、仮設住宅に被災者たちを訪ねたりもした。震災から1年半後の開催となったのは、寛平自身が阪神・淡路大震災で被災し、しばらくは心に余裕が持てなかった実体験にもとづく配慮であった。このイベントは以後も、毎年コースを変えながら開催されている。

©文藝春秋

 思えば『探偵!ナイトスクープ』の恒例企画である「視聴率調査」も、寛平の健脚を活かしたものだ。金曜深夜、『ナイトスクープ』のオンエア中に住宅街をまわっては、民家にお邪魔して番組が見られているかチェックするという企画だが、これも彼だからこそたくさんの家をまわることができるのだろう。果たして彼は何歳までこの企画を続けられるのか。ゴールの見えないレースのゆくえも気になるところである。

【参考文献】
間寛平『素敵なおじさんと言われたくて』(学習研究社、1991年)、『ほな、走ろうかぁ 間寛平、走りつづけるぼくの人生』(日本テレビ放送網、1993年)、『魂のゆくえ アースマラソン 766Days』(ワニ・プラス、2011年)、宮永正隆構成『間寛平 とまると死ぬ男』(メディアレブ、2000年)、『ダカーポ』2002年10月16日号、『週刊文春』2003年10月2日号、『BIG tomorrow』2016年4月号、『週刊ポスト』2016年10月28日号、2017年2月24日号