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「通常は親分を慕う子分が集まって組織として成り立っているのが暴力団。対立抗争があっても組織のトップは直接的な指示は出さないものだが、上から何もするなとなればどうなるか。求心力をさらに失えば、さほど時間を必要とせず結論が見えてくるのではないか」
6代目山口組系幹部は、現状に対して次のように憤る。
「ヤクザは、この男と決めたらとことん親分に付いて行くもの。そもそも、分裂騒動の際に山口組から出て行った時点で、ヤクザにとって最も重要な親子の盃をないがしろにしている。もはや脱退だとか分裂だとかいうことを繰り返しても、何も感じないようになっているのでは」
脱「山健組」が絆会に合流?
一方で、いま改めて絆会の存在に注目が集まっている。
先述の通り、絆会をめぐっては解散の動きが指摘され、7月に入って暴力団としての活動を停止して警察当局に解散届を出すとの報道まであった。
しかし、ここにきて、絆会が解散の動きを撤回し、現在進行中の山健組分裂で離脱する一部グループと合流するという情報があるのだ。警察当局も情報を把握して警戒、監視を強めているが、いまだ今後の動きは不透明なままだ。
関東を中心に活動している指定暴力団幹部は一連の動きを注視してきたうえで、予言めいた感想を漏らす。
「双方の山口組の間の問題は早期に決着に向かうのではないか。恐らく年内あたりだろう」
この8月27日、6代目山口組と神戸山口組が分裂して丸5年の節目を迎える。(敬称略)